2026年1月期決算短信〔日本基準〕(連結)
ダブル・スコープ株式会社 (6619)
決算評価: 悪い主要業績指標
AI財務分析レポート
1. 総評
ダブル・スコープ株式会社は2026年1月期決算で売上高が前期比88.3%減の3,630百万円、営業損失が4,919百万円、当期純損失が12,465百万円と大幅な減収減益となりました。EV需要の停滞や欧州市場の回復遅れ、イオン交換膜事業の新規案件遅延などが業績悪化の主な要因です。ただし、2027年1月期はESS需要の拡大を見込み、売上高6,000百万円、営業利益2,400百万円の黒字化を計画しています。
2. 業績結果
- 売上高: 3,630百万円(前期比88.3%減)
- 営業利益: -4,919百万円(前期比3,911百万円悪化)
- 経常利益: -11,412百万円(前期比8,173百万円悪化)
- 当期純利益: -12,465百万円(前期比8,752百万円悪化)
- EPS: -225.88円
- 配当: 無配
業績悪化の主な要因はEV需要の停滞による販売数量減少、欧州市場の回復遅れ、イオン交換膜事業の新規案件遅延です。営業損失の拡大は売上原価の減少に伴う原材料費、水道光熱費、減価償却費、人件費の減少があったものの、売上高の大幅減少をカバーしきれなかったためです。
3. 貸借対照表
【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 流動資産 | 3,863 | -2,898 | | 現金及び預金 | 271 | +9 | | 受取手形及び売掛金 | 658 | -2,947 | | 棚卸資産 | 933 | -1,216 | | その他 | 2,001 | -1,726 | | 固定資産 | 48,141 | -5,175 | | 有形固定資産 | 11,829 | -1,425 | | 無形固定資産 | 14 | -39 | | 投資その他の資産 | 36,298 | -3,711 | | 資産合計 | 52,004 | -8,074 |
【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 流動負債 | 8,566 | +74 | | 支払手形及び買掛金 | 2,276 | +291 | | 短期借入金 | 1,841 | -834 | | その他 | 4,449 | +617 | | 固定負債 | 2,505 | +592 | | 長期借入金 | 1,674 | +374 | | その他 | 831 | +218 | | 負債合計 | 11,071 | +666 |
【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 株主資本 | 40,933 | -8,741 | | 資本金 | 2,000 | ±0 | | 利益剰余金 | -12,465 | -12,465 | | その他の包括利益累計額 | 51,398 | +3,289 | | 純資産合計 | 40,933 | -8,741 | | 負債純資産合計 | 52,004 | -8,074 |
自己資本比率は78.5%と高い水準を維持していますが、利益剰余金の大幅な減少が目立ちます。流動比率は45.1%と安全性指標は低下しています。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | 売上高比率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 3,630 | -88.3% | 100.0% |
| 売上原価 | 8,549 | -65.7% | 235.6% |
| 売上総利益 | -4,919 | -345.1% | -135.6% |
| 販売費及び一般管理費 | 8,549 | -65.7% | 235.6% |
| 営業利益 | -4,919 | -485.7% | -135.6% |
| 営業外収益 | 150 | +1,292.9% | 4.1% |
| 営業外費用 | 6,523 | +2,141.2% | 179.6% |
| 経常利益 | -11,412 | -373.1% | -314.4% |
| 特別利益 | 0 | ±0% | 0.0% |
| 特別損失 | 0 | ±0% | 0.0% |
| 税引前当期純利益 | -11,412 | -373.1% | -314.4% |
| 法人税等 | 0 | ±0% | 0.0% |
| 当期純利益 | -12,465 | -336.0% | -343.4% |
売上高営業利益率は-135.6%と大幅なマイナス、ROEは-30.4%と収益性は極めて低い水準です。コスト構造は売上高の大幅減少に伴い原材料費、水道光熱費、減価償却費、人件費が減少したものの、販売費及び一般管理費も同様に減少したため、収益性改善には至りませんでした。
5. キャッシュフロー
- 営業活動によるキャッシュフロー: +745百万円
- 投資活動によるキャッシュフロー: -727百万円
- 財務活動によるキャッシュフロー: +22百万円
- フリーキャッシュフロー: +18百万円
営業活動によるキャッシュフローは税金等調整前当期純損失の計上や減価償却費の計上などでプラスを確保しましたが、投資活動では有形固定資産の取得や短期貸付けで支出が大きくなっています。
6. 今後の展望
2027年1月期はESS需要の拡大を見込み、売上高6,000百万円、営業利益2,400百万円の黒字化を計画しています。ただし、イオン交換膜事業の新規案件遅延の影響で経常利益は4,400百万円の赤字を見込んでいます。2028年1月期以降はセパレータ事業の回復とイオン交換膜事業の新規案件開始による業績改善を目指しています。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績: セパレータ事業2,210百万円、イオン交換膜事業1,419百万円
- 配当方針: 無配
- 株主還元施策: 無配
- M&Aや大型投資: 関係会社株式売却による468百万円の損失計上
- 人員・組織変更: 記載なし
業績悪化の影響で無配を継続しています。イオン交換膜事業の新規案件遅延や欧州市場の回復遅れが業績回復のリスク要因となっています。