2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
戸田建設株式会社 (1860)
決算評価: 非常に良い主要業績指標
AI財務分析レポート
1. 総評
戸田建設株式会社の2026年3月期第3四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年12月31日)の業績は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益の全てにおいて、前年同期比で大幅な増加を達成し、非常に好調な結果となりました。国内景気の緩やかな回復基調や建設業界の堅調な受注環境を背景に、手持ち工事の進捗や販売用不動産の売却増加が売上を押し上げました。特に、工事採算性の向上や投資有価証券売却益の計上が利益を大きく伸ばす要因となりました。財政状態も自己資本比率が上昇し、安定性を維持しています。
2. 業績結果
| 科目 | 金額(百万円) | 前年同期比 (%) |
|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 460,206 | +20.9% |
| 営業利益 | 28,386 | +135.6% |
| 経常利益 | 33,079 | +127.2% |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 28,323 | +101.5% |
| 1株当たり当期純利益 | 94.37円 | - |
| 配当金(中間配当) | 20.00円 | - |
業績結果に対するコメント: 売上高の増加は、建築事業における手持ち工事の進捗に加え、国内投資開発事業および海外グループ会社事業における販売用不動産の売却額増加が大きく寄与しました。営業利益の大幅な増加は、主に当社の建築事業における工事採算性の向上、および国内投資開発事業と海外グループ会社事業における販売用不動産の売上総利益増加によるものです。経常利益の増加は、営業利益の増加に加えて、保有する投資有価証券からの受取配当金などの営業外収益の増加が要因です。親会社株主に帰属する四半期純利益の増加は、営業利益・経常利益の増加に加え、政策保有株式の売却を進めたことによる投資有価証券売却益の計上が大きく貢献しました。1株当たり当期純利益も大幅に増加しており、株主価値の向上に繋がっています。中間配当金も前期より増配されており、株主還元への意欲も示されています。
3. 貸借対照表(バランスシート)
【資産の部】
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) |
|---|---|---|
| 流動資産 | 507,234 | +10.6% |
| 現金及び預金 | 58,807 | -29.1% |
| 受取手形及び売掛金 | 319,745 | +17.9% |
| 棚卸資産 | 115,777 | +10.9% |
| 販売用不動産 | 43,946 | -25.9% |
| その他棚卸資産 | 12,936 | +153.8% |
| その他 | 44,170 | +98.0% |
| 固定資産 | 501,182 | +7.7% |
| 有形固定資産 | 257,785 | +4.9% |
| 建物・構築物 | 117,185 | -2.5% |
| 機械、運搬具等 | 29,781 | +124.3% |
| 土地 | 87,281 | +16.7% |
| 建設仮勘定 | 22,839 | -37.4% |
| 無形固定資産 | 12,532 | -8.6% |
| 投資その他の資産 | 230,864 | +12.2% |
| 投資有価証券 | 209,862 | +13.6% |
| 資産合計 | 1,008,417 | +9.2% |
【負債の部】
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) |
|---|---|---|
| 流動負債 | 377,064 | +14.2% |
| 支払手形及び買掛金 | 84,558 | -9.2% |
| 短期借入金 | 47,456 | -27.6% |
| コマーシャル・ペーパー | 60,000 | +1100.0% |
| 未成工事受入金 | 73,140 | +24.5% |
| 預り金 | 60,628 | +24.6% |
| 固定負債 | 243,285 | +1.3% |
| 長期借入金 | 117,620 | +5.3% |
| 社債 | 53,000 | -16.0% |
| 負債合計 | 620,349 | +8.8% |
【純資産の部】
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) |
|---|---|---|
| 株主資本 | 271,002 | +5.5% |
| 資本金 | 23,001 | 0.0% |
| 利益剰余金 | 237,754 | +6.2% |
| 自己株式 | △17,505 | +1.5% |
| その他の包括利益累計額 | 105,498 | +23.6% |
| その他有価証券評価差額金 | 91,488 | +24.8% |
| 土地再評価差額金 | 7,760 | +89.3% |
| 為替換算調整勘定 | 3,162 | -37.1% |
| 非支配株主持分 | 11,566 | +5.4% |
| 純資産合計 | 388,067 | +9.9% |
| 負債純資産合計 | 1,008,417 | +9.2% |
貸借対照表に対するコメント: 自己資本比率は37.3%となり、前期の37.1%から微増しており、財務の安定性は維持されています。流動資産は、現金預金の減少があったものの、受取手形・完成工事未収入金等の増加により全体として増加しました。棚卸資産の内訳を見ると、販売用不動産は減少しましたが、その他の棚卸資産が大幅に増加しています。固定資産では、機械・運搬具及び工具器具備品、土地が増加した一方、建物・構築物や建設仮勘定は減少しました。負債面では、コマーシャル・ペーパーの発行により短期借入金が大幅に増加しましたが、支払手形・工事未払金等や短期借入金は減少しています。固定負債では、長期借入金が増加しましたが、社債は減少しました。純資産では、利益剰余金の増加に加え、その他有価証券評価差額金や土地再評価差額金の増加により、その他の包括利益累計額が大きく増加し、純資産合計を押し上げました。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) | 売上高比率 (%) |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 460,206 | +20.9% | 100.0% |
| 売上原価 | 393,452 | +17.9% | 85.5% |
| 売上総利益 | 66,754 | +42.4% | 14.5% |
| 販売費及び一般管理費 | 38,368 | +10.1% | 8.3% |
| 営業利益 | 28,386 | +135.6% | 6.2% |
| 営業外収益 | 7,090 | +19.1% | 1.5% |
| 営業外費用 | 2,396 | -30.4% | 0.5% |
| 経常利益 | 33,079 | +127.2% | 7.2% |
| 特別利益 | 9,306 | +5.8% | 2.0% |
| 特別損失 | 259 | -19.6% | 0.1% |
| 税引前当期純利益 | 42,126 | +82.9% | 9.2% |
| 法人税等 | 13,520 | +61.3% | 2.9% |
| 当期純利益 | 28,605 | +95.2% | 6.2% |
損益計算書に対するコメント: 売上高は大幅に増加し、売上原価の増加を上回ったため、売上総利益は42.4%増と大きく伸びました。売上総利益率は14.5%となり、前期の12.3%から改善しました。販売費及び一般管理費は人件費などの増加により10.1%増となりましたが、売上高の伸び率を下回ったため、売上高比率は8.3%と微減しました。その結果、営業利益は135.6%増と大幅に増加し、営業利益率は6.2%となりました。営業外収益は受取配当金などが堅調に推移し、為替差益も計上されたため増加しました。営業外費用は為替差損の減少などにより減少しました。これらの結果、経常利益は127.2%増と大幅に増加し、経常利益率は7.2%となりました。特別利益では、投資有価証券売却益が前期に引き続き計上され、当期純利益を押し上げました。法人税等は税引前当期純利益の増加に伴い増加しました。最終的な当期純利益は95.2%増となりました。
5. キャッシュフロー(記載があれば)
※提供された情報にはキャッシュフロー計算書の詳細な記載がありませんでした。
6. 今後の展望
戸田建設は「中期経営計画2027」に基づき、営業・作業所における提供価値を高める「タテ展開」と、建設事業と戦略事業の連携を深める「ヨコ展開」を推進し、高収益化を目指しています。重点管理事業として、SECC事業、環境・エネルギー事業(洋上風力発電事業)、海外事業への成長投資を進めています。ROE10%以上、ROIC5%以上を目標に掲げ、投資プロセスの強化にも取り組んでいます。 2026年3月期の連結業績予想は、売上高630,000百万円(前期比7.4%増)、営業利益31,500百万円(前期比18.2%増)、経常利益35,700百万円(前期比22.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益29,000百万円(前期比15.1%増)と、通期で増収増益を見込んでいます。これは、第3四半期決算発表時に業績予想の修正(増配)を行っており、更なる成長への期待が示唆されています。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績:
- 建築: 売上高2,505億円(前期比5.0%減)、セグメント利益188億円(前期比51.2%増)。売上高は減少したが、利益は大幅に増加。
- 土木: 売上高917億円(前期比0.7%減)、セグメント利益19億円(前期比61.3%減)。売上・利益ともに減少。
- 国内投資開発: 売上高305億円(前期比451.0%増)、セグメント利益30億円(前期は損失)。販売用不動産売却増が寄与。
- 国内グループ会社: 売上高441億円(前期比15.8%増)、セグメント利益13億円(前期比32.2%減)。
- 海外グループ会社: 売上高530億円(前期比45.0%増)、セグメント利益61億円(前期は微増益)。販売用不動産売却増が寄与。
- 環境・エネルギー: 売上高16億円(前期比146.9%増)、セグメント損失11億円(前期は損失)。売上は増加したが、損失は拡大。
- 配当方針: 2026年3月期通期配当予想は前期比増配の45.00円(中間配当20.00円、期末配当予想25.00円)となっています。
- 株主還元施策: 中間配当の実施に加え、通期配当予想の増配により、株主還元への積極的な姿勢を示しています。
- M&Aや大型投資: 中期経営計画において、SECC事業、環境・エネルギー事業、海外事業への成長投資を重点的に行う方針です。
- 人員・組織変更: 記載なし。