2026年5月期 第3四半期決算短信 〔日本基準〕(連結)
日本プロセス株式会社 (9651)
決算評価: 良い主要業績指標
AI財務分析レポート
1. 総評
日本プロセス株式会社は、2026年5月期第3四半期連結累計期間において、情報サービス産業の好調なIT投資ニーズを背景に、売上高が前年同期比17.0%増と大幅な伸長を遂げました。利益面では、売上増加と費用管理の奏功により、営業利益が同33.7%増と力強く回復しました。経常利益も同18.3%増と堅調に推移しましたが、前期に特別利益として計上された投資有価証券売却益の反動により、親会社株主に帰属する四半期純利益は同30.9%減となりました。しかしながら、自己資本比率は83.9%と高い水準を維持しており、財務の健全性は維持されています。
2. 業績結果
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 8,920 | 17.0 |
| 営業利益 | 1,143 | 33.7 |
| 経常利益 | 1,160 | 18.3 |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 858 | △30.9 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 88.60 | △30.9 |
| 配当金(中間配当、円) | 33.00 | 記載なし |
| 配当金(年間配当予想、円) | 76.00 | 記載なし |
業績結果に対するコメント: 当第3四半期連結累計期間における売上高の増加は、情報サービス産業におけるAI、IoT、クラウドサービスなどの先端技術導入の活発化や、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進に向けたIT投資ニーズの高まりが主な要因です。特に、自動車システム、組込システム、産業・ICTソリューションといったセグメントで顕著な成長が見られました。 利益面では、売上高の増加に加え、費用が当初計画通りに推移したことが営業利益の大幅な増加に寄与しました。経常利益も、前期に計上された保険解約返戻金の剥落があったものの、増収効果により増加しました。 一方、親会社株主に帰属する四半期純利益の減少は、前期に特別利益として計上された投資有価証券売却益(841百万円)の反動によるものです。この一時的な要因を除けば、事業の収益性は堅調に推移していると言えます。
3. 貸借対照表(バランスシート)
【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |----------------------|---------------|--------------| | 流動資産 | 11,901 | △0.1 | | 現金及び預金 | 4,958 | △12.5 | | 受取手形及び売掛金 | 3,704 | 24.7 | | 棚卸資産 | 記載なし | 記載なし | | その他 | 255 | 95.8 | | 固定資産 | 1,620 | △36.8 | | 有形固定資産 | 109 | △13.4 | | 無形固定資産 | 23 | 15.9 | | 投資その他の資産 | 1,486 | △38.5 | | 資産合計 | 13,522 | △6.6 |
【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |----------------------|---------------|--------------| | 流動負債 | 2,139 | △36.2 | | 支払手形及び買掛金 | 237 | 21.7 | | 短期借入金 | 記載なし | 記載なし | | その他 | 583 | △20.8 | | 固定負債 | 33 | △0.2 | | 長期借入金 | 記載なし | 記載なし | | その他 | 166 | 記載なし | | 負債合計 | 2,172 | △35.8 |
【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |----------------------|---------------|--------------| | 株主資本 | 11,216 | 1.9 | | 資本金 | 1,487 | 0.0 | | 利益剰余金 | 8,025 | 2.4 | | その他の包括利益累計額 | 133 | 52.7 | | 純資産合計 | 11,349 | 2.4 | | 負債純資産合計 | 13,522 | △6.6 |
貸借対照表に対するコメント: 当第3四半期末の総資産は13,522百万円となり、前期末比6.6%減少しました。これは、賞与支給や法人税等の支払いに伴う現金及び預金の減少、および投資有価証券の減少が主な要因です。 負債合計は2,172百万円となり、前期末比35.8%減少しました。賞与引当金や未払法人税等の減少が大きく影響しています。 純資産合計は11,349百万円となり、前期末比2.4%増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことが主な要因です。 自己資本比率は83.9%と非常に高い水準を維持しており、財務の安定性は極めて良好です。流動比率や当座比率などの安全性指標も高いと推測され、短期的な支払い能力にも問題はないと考えられます。資産構成としては、流動資産が大部分を占め、その中でも現金及び預金、受取手形及び売掛金、電子記録債権が中心となっています。固定資産の減少は、投資有価証券の売却等によるものと考えられます。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | 売上高比率(%) |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 8,920 | 17.0 | 100.0% |
| 売上原価 | 6,929 | 13.1 | 77.7% |
| 売上総利益 | 1,990 | 33.7 | 22.3% |
| 販売費及び一般管理費 | 847 | 6.9 | 9.5% |
| 営業利益 | 1,143 | 33.7 | 12.8% |
| 営業外収益 | 27 | △78.4 | 0.3% |
| 営業外費用 | 10 | 344.0 | 0.1% |
| 経常利益 | 1,160 | 18.3 | 13.0% |
| 特別利益 | - | △100.0 | 0.0% |
| 特別損失 | 2 | △94.7 | 0.0% |
| 税引前当期純利益 | 1,158 | △35.1 | 13.0% |
| 法人税等 | 299 | △44.6 | 3.4% |
| 当期純利益 | 858 | △30.9 | 9.6% |
損益計算書に対するコメント: 売上高は前期比17.0%増と大きく伸長しました。売上原価の増加率(13.1%)が売上高の増加率を下回ったため、売上総利益は同33.7%増と大幅に改善し、売上総利益率は22.3%となりました。 販売費及び一般管理費は同6.9%増と、売上高の伸びを下回っており、効率的なコスト管理が行われていることが伺えます。これにより、営業利益は同33.7%増と力強く増加し、営業利益率は12.8%となりました。 営業外収益は、前期に計上された保険解約返戻金(84百万円)がなくなった影響で大幅に減少しましたが、受取利息の増加などにより、全体としては前期比78.4%減となりました。営業外費用は、為替差損の増加などにより増加しました。 これらの影響により、経常利益は同18.3%増と堅調に推移しました。 特別利益は、前期に計上された投資有価証券売却益(841百万円)がなくなったため、当期は計上されていません。特別損失は、固定資産売却損等が発生しましたが、軽微な金額でした。 税引前当期純利益は、特別利益の剥落により前期比35.1%減となりました。法人税等もそれに伴い減少しました。 最終的な当期純利益は、前期の特別利益の反動により同30.9%減となりましたが、事業本来の収益力は向上していると評価できます。ROE(自己資本利益率)は、純利益の減少により低下していると推測されますが、具体的な数値は記載されていません。
5. キャッシュフロー(記載があれば)
- 営業活動によるキャッシュフロー: 記載なし(損益計算書上の利益から直接計算できないため)
- 投資活動によるキャッシュフロー: 記載なし
- 財務活動によるキャッシュフロー: 記載なし
- フリーキャッシュフロー: 記載なし
6. 今後の展望
日本プロセス株式会社は、「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする新たな中期経営計画(2024年6月~2027年5月)を策定しており、2027年5月期時点での連結売上高120億円以上、連結営業利益12億円以上、ROE8.0%以上を中期経営目標としています。 事業活動においては、「トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービス(T-SES)のレベルを上げて注力分野を拡大する」を基本方針とし、人材育成による設計能力、見積能力、マネジメント能力の向上、生産性向上による事業規模拡大を目指します。 注力事業・分野としては、社会インフラのDXに注力し、保守性、拡張性、サイバーセキュリティを備えた先進的なシステムへの転換、IoT、クラウド、AIなどの最新技術を用いた新たなシステム開発に注力します。特に、自動運転/先進運転支援関連、ガバメントクラウド、航空宇宙・危機管理関連での規模拡大を図ります。 持続的成長への施策として、4期連続の賃上げ、新卒・中途採用の強化、オンライン学習プラットフォームの導入など、人的投資を積極的に行っています。 株主還元については、「安定的な配当の継続と連結配当性向66%を目標とする」とし、累進配当政策を実施します。また、2025年5月期から2029年5月期までの5期間、毎期8円の特別配当を実施します。2026年5月期年間配当額は、当初計画を上回る見通しから1株当たり76円(7期連続の増配)とする予定です。 2025年9月30日付でSCSK株式会社と資本業務提携契約を締結しており、自動車システム分野などでの競争力強化が期待されます。
通期の業績予想については、第3四半期連結累計期間の業績を踏まえ、売上及び利益予想を上方修正しています。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績:
- 制御システム: 売上高1,379百万円(+15.7%)、セグメント利益321百万円(+15.9%)
- 自動車システム: 売上高1,996百万円(+12.5%)、セグメント利益499百万円(+16.4%)
- 特定情報システム: 売上高1,495百万円(+11.2%)、セグメント利益385百万円(+5.5%)
- 組込システム: 売上高1,342百万円(+27.1%)、セグメント利益254百万円(+45.7%)
- 産業・ICTソリューション: 売上高2,705百万円(+20.1%)、セグメント利益533百万円(+30.2%)
- 全セグメントで増収増益を達成しており、特に組込システムと産業・ICTソリューションの伸びが顕著です。
- 配当方針: 安定的な配当の継続と連結配当性向66%を目標とし、累進配当政策を実施。毎期8円の特別配当を実施。
- 株主還元施策: 2026年5月期年間配当予想は76円(7期連続増配)。
- M&Aや大型投資: SCSK株式会社との資本業務提携。
- 人員・組織変更: 記載なし。