2026年9月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
人・夢・技術グループ株式会社 (9248)
決算評価: 非常に良い主要業績指標
AI財務分析レポート
1. 総評
人・夢・技術グループ株式会社の2026年9月期第1四半期(2025年10月1日~2025年12月31日)の連結業績は、売上高が前年同期比15.4%増の111億87百万円と大幅に増加しました。前期は営業損失を計上していましたが、当期は10億34百万円の営業利益を達成し、経常利益も10億40百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億58百万円となりました。これは、建設コンサルタント業界を取り巻く環境が堅調に推移する中、同社が注力する国土強靭化、防災・減災対策、社会資本の維持管理・更新といった需要を取り込んだ結果です。特に、コンサルタント事業における構造事業、社会基盤事業、社会創生事業、環境・新エネルギー事業、地質・土質調査事業、海外事業が全体を牽引しました。一方で、サービスプロバイダ事業は減収となりましたが、プロダクツ事業は増収で推移しました。通期業績予想に変更はありませんが、第1四半期での大幅な業績改善は、今後の事業展開に対するポジティブなシグナルと言えます。
2. 業績結果
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 11,187 | 15.4 |
| 営業利益 | 1,034 | - |
| 経常利益 | 1,040 | - |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 658 | - |
| 1株当たり四半期純利益(円銭) | 75.16 | - |
| 配当金(年間予想) | 60.00 | - |
業績結果に対するコメント: 当第1四半期連結累計期間の業績は、前年同期の営業損失から大幅な改善を遂げました。売上高は、官需中心の事業特性から第2四半期以降に偏る傾向があるにも関わらず、15.4%増と堅調に増加しました。これは、自然災害リスクへの対応、老朽化インフラの維持管理・更新需要の高まり、ICT・AIを活用したインフラサービスの高度化といった建設コンサルタント業界の追い風を捉えた結果と考えられます。売上原価は前年同期比で減少しており、販売費及び一般管理費は増加したものの、売上高の増加率を大きく下回ったため、利益の大幅な改善に繋がりました。特に、コンサルタント事業における構造事業、社会基盤事業、環境・新エネルギー事業、地質・土質調査事業などが売上増に貢献しました。サービスプロバイダ事業は減収となりましたが、プロダクツ事業は増収で推移し、事業ポートフォリオ全体で収益改善に寄与しました。
3. 貸借対照表(バランスシート)
【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |----------------------|----------------|--------------| | 流動資産 | 33,895 | 17.2 | | 現金及び預金 | 8,024 | 3.2 | | 受取手形、完成業務未収入金及び契約資産 | 23,222 | 26.6 | | 棚卸資産 | 11 | △15.4 | | その他 | 2,640 | △14.7 | | 固定資産 | 12,088 | △1.2 | | 有形固定資産 | 5,273 | △0.9 | | 無形固定資産 | 1,348 | 1.7 | | 投資その他の資産 | 5,465 | △2.0 | | 資産合計 | 45,983 | 11.8 |
【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |----------------------|----------------|--------------| | 流動負債 | 18,141 | 34.7 | | 支払手形及び買掛金 | 2,045 | △36.0 | | 短期借入金 | 10,500 | 228.1 | | その他 | 5,551 | 10.9 | | 固定負債 | 6,757 | △0.2 | | 長期借入金 | 1,964 | △3.8 | | その他 | 4,793 | 0.3 | | 負債合計 | 24,898 | 23.1 |
【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |----------------------|----------------|--------------| | 株主資本 | 20,496 | 0.7 | | 資本金 | 3,107 | 0.0 | | 利益剰余金 | 12,997 | 0.6 | | 自己株式 | △908 | △6.3 | | その他の包括利益累計額 | 541 | 5.9 | | 純資産合計 | 21,084 | 0.8 | | 負債純資産合計 | 45,983 | 11.8 |
貸借対照表に対するコメント: 当第1四半期末の資産合計は459億83百万円となり、前連結会計年度末から11.8%増加しました。特に流動資産が17.2%増加しており、これは受取手形、完成業務未収入金及び契約資産の増加(26.6%増)が主な要因です。これは、売上高の増加に伴う債権の増加を示唆しています。一方で、固定資産は微減となりました。 負債合計は248億98百万円と、前連結会計年度末から23.1%増加しました。流動負債の増加が顕著で、特に短期借入金が228.1%と大幅に増加しています。これは、事業拡大や運転資金の確保のための借入が増加した可能性が考えられます。 純資産合計は210億84百万円と、前連結会計年度末から0.8%増加しました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金は増加しましたが、自己株式の減少により株主資本の増加率は抑制されました。 自己資本比率は45.8%となり、前期の50.7%から低下しました。これは、負債の増加率が純資産の増加率を上回ったためです。流動比率や当座比率などの安全性指標は、短期借入金の増加により若干低下している可能性がありますが、詳細なデータがないため判断できません。資産・負債構成としては、売上増加に伴う流動資産・流動負債の増加、および短期借入金の増加が特徴的です。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | 売上高比率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 11,187 | 15.4 | 100.0% |
| 売上原価 | 7,723 | △1.3 | 69.0% |
| 売上総利益 | 3,464 | - | 31.0% |
| 販売費及び一般管理費 | 2,429 | 3.2 | 21.7% |
| 営業利益 | 1,034 | - | 9.2% |
| 営業外収益 | 61 | △36.5 | 0.5% |
| 営業外費用 | 55 | 103.8 | 0.5% |
| 経常利益 | 1,040 | - | 9.3% |
| 特別利益 | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
| 特別損失 | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
| 税引前当期純利益 | 1,040 | - | 9.3% |
| 法人税等 | 380 | - | 3.4% |
| 当期純利益 | 659 | - | 5.9% |
損益計算書に対するコメント: 当第1四半期の損益計算書は、売上高の増加と売上原価の減少により、売上総利益が大幅に改善しました。売上高営業利益率は9.2%と、前期の営業損失から黒字転換し、収益性が大きく向上しました。販売費及び一般管理費は増加しましたが、売上高の増加率を大きく下回ったため、営業利益の増加に貢献しました。営業外損益は、営業外収益が減少し、営業外費用が増加したものの、営業利益の改善幅が大きかったため、経常利益も大幅に黒字化しました。当期純利益も6億59百万円と、前期の純損失から大きく改善しました。 コスト構造としては、売上原価率が69.0%と前期から改善しており、効率化が進んでいることが伺えます。販売費及び一般管理費率は21.7%で、売上高の増加に伴い比率は低下しています。 ROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)といった収益性指標は、当四半期のみのデータでは算出が難しいですが、利益水準の大幅な改善は、これらの指標の向上に繋がるものと期待されます。
5. キャッシュフロー(記載があれば)
決算短信にはキャッシュフロー計算書の詳細な記載はありませんが、以下の情報から推測できます。
- 営業活動によるキャッシュフロー: 損益計算書上の利益が大幅に改善していることから、プラスに転じている可能性が高いです。
- 投資活動によるキャッシュフロー: 記載はありませんが、固定資産の微減から、大きな投資は行われていない可能性があります。
- 財務活動によるキャッシュフロー: 短期借入金の増加から、財務活動によるキャッシュフローはプラスになっていると考えられます。
フリーキャッシュフローについては、詳細な情報がないため算出できません。
6. 今後の展望
会社が公表している2026年9月期の通期連結業績予想は、売上高448億円(前期比△2.6%)、営業利益23億円(前期比△14.3%)、経常利益23億18百万円(前期比△14.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益12億36百万円(前期比△21.0%)となっています。 第1四半期での大幅な業績改善は、通期予想に対してポジティブな影響を与える可能性がありますが、現時点では通期業績予想からの修正はありません。 中期経営計画「持続成長プラン2028」では、持続成長の基盤確立フェーズと位置づけられており、今後も国土強靭化、防災・減災対策、社会資本の維持管理・更新といった需要を取り込みつつ、ICT・AI活用によるインフラサービスの高度化、地域創生支援、再生可能エネルギー関連事業などを推進していく方針です。 リスク要因としては、世界経済の不透明感、地政学的リスク、原材料・エネルギー価格の高止まりなどが挙げられています。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績:
- コンサルタント事業: 売上高106億11百万円(前期比17.0%増)。構造事業、社会基盤事業、社会創生事業、環境・新エネルギー事業、地質・土質調査事業、海外事業が全体を牽引しました。
- サービスプロバイダ事業: 売上高2億65百万円(前期比26.9%減)。
- プロダクツ事業: 売上高3億11百万円(前期比18.6%増)。
- 配当方針: 2026年9月期の年間配当予想は60円となっています。
- 株主還元施策: 詳細な記載はありません。
- M&Aや大型投資: 記載はありません。
- 人員・組織変更: 記載はありません。