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更新: 2026-02-13 16:00:00
決算 2026-02-13T16:00

2025年12月期決算短信〔IFRS〕(連結)

株式会社ツバキ・ナカシマ (6464)

決算評価: 悪い

主要業績指標

AI財務分析レポート

1. 総評

株式会社ツバキ・ナカシマの2025年12月期連結決算は、売上収益の減少と大幅な損失計上により、非常に厳しい結果となりました。売上収益は前期比8.0%減少し、営業利益は大幅な赤字に転落しました。これは、欧州自動車産業の低迷、セラミック事業における価格競争の激化、そして構造改革に伴う棚卸資産評価損や減損損失の計上が主な要因です。前期は黒字であったことを考慮すると、業績は大きく悪化しています。2026年12月期は黒字転換を見込んでいますが、事業環境の厳しさは継続すると予想されます。

2. 業績結果

科目 2025年12月期 (百万円) 2024年12月期 (百万円) 前期比 (%)
売上収益(営業収益) 69,837 75,921 △8.0%
営業利益 △22,260 814
税引前利益 △23,916 1,747
当期純利益 △26,992 912
親会社の所有者に帰属する当期利益 △26,990 912
1株当たり当期純利益(EPS) △697.02円 22.91円
配当金(年間合計) 0円 25.00円

業績結果に対するコメント: 2025年12月期は、売上収益が前期比8.0%減少しました。これは、欧州での自動車産業の低迷や、セラミック事業における価格競争の激化により、グローバルでのセラミックボール、ローラーの販売が大きく落ち込んだことが主因です。 利益面では、売上収益の減少に加え、価格競争の激化、人件費等の上昇が利益を圧迫しました。さらに、構造改革の一環として、米国およびセラミック事業で保有する廃棄予定の在庫に対し、棚卸資産評価損6,516百万円を計上しました。加えて、プレシジョン・コンポーネントビジネスの将来キャッシュフローの見直しにより、有形固定資産及びのれんの減損損失16,696百万円を計上した結果、営業利益は△22,260百万円と大幅な赤字に転落しました。前期は黒字であった営業利益が、当期は巨額の損失となったことは、極めて深刻な状況を示しています。 親会社の所有者に帰属する当期純利益も△26,990百万円となり、前期の黒字から一転して大幅な赤字となりました。1株当たり当期純利益も△697.02円となり、前期の22.91円から大きく悪化しました。 配当金についても、前期は年間25.00円でしたが、当期は無配となりました。

3. 貸借対照表(バランスシート)

【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | |------|---------------|-----------------| | 流動資産 | | | | 現金及び預金 | 34,633 | +11,573 | | 受取手形及び売掛金 | 18,587 | △2,098 | | 棚卸資産 | 25,726 | △10,352 | | その他 | 9,145 | +7,455 | | 流動資産合計 | 88,091 | +3,128 | | 固定資産 | | | | 有形固定資産 | 36,224 | △471 | | 無形固定資産及びのれん | 26,427 | △15,084 | | 投資その他の資産 | 44 | △207 | | 繰延税金資産 | 684 | △2,413 | | その他 | 226 | △7,978 | | 固定資産合計 | 63,605 | △26,153 | | 資産合計 | 151,696 | △23,025 |

【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | |------|---------------|-----------------| | 流動負債 | | | | 支払手形及び買掛金 | 6,991 | +625 | | 短期借入金(社債及び借入金の一部) | 71,995 | +60,639 | | その他 | 7,115 | +656 | | 流動負債合計 | 86,794 | +60,826 | | 固定負債 | | | | 長期借入金(社債及び借入金の一部) | 20,849 | △60,445 | | 退職給付に係る負債 | 1,742 | △434 | | 繰延税金負債 | 2,328 | +919 | | その他 | 2,711 | +1,125 | | 固定負債合計 | 27,630 | △58,735 | | 負債合計 | 114,424 | +2,091 |

【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | |------|---------------|-----------------| | 株主資本 | | | | 資本金 | 記載なし | 記載なし | | 利益剰余金 | 記載なし | △27,298 | | その他の包括利益累計額 | 記載なし | +3,925 | | 株主資本合計 | 37,272 | △23,373 | | 純資産合計 | 37,272 | △24,236 | | 負債純資産合計 | 151,696 | △23,025 |

貸借対照表に対するコメント: 資産合計は前期末比で23,025百万円減少し、151,696百万円となりました。主な減少要因は、棚卸資産の減少(10,352百万円)、無形資産及びのれんの減少(15,084百万円)です。これは、棚卸資産評価損の計上や、事業環境の変化に伴う減損損失の計上が影響しています。一方で、現金及び現金同等物は11,573百万円増加し、34,633百万円となっています。 負債合計は前期末比で2,091百万円増加し、114,424百万円となりました。流動負債が大幅に増加(60,826百万円増)し、固定負債が大幅に減少(58,735百万円減)しています。これは、短期借入金の増加と長期借入金の減少によるものです。 純資産合計は前期末比で24,236百万円減少し、37,272百万円となりました。利益剰余金の減少(27,298百万円減)が主な要因であり、これは当期の巨額の損失計上を反映しています。 自己資本比率は、前期の35.2%から24.6%へと低下しており、財務の安全性が低下していることを示しています。流動比率や当座比率などの安全性指標は開示されていませんが、自己資本比率の低下は懸念材料です。

4. 損益計算書

科目 金額(百万円) 前期比(百万円) 売上高比率 (%)
売上高(営業収益) 69,837 △6,084 100.0%
売上原価 記載なし 記載なし 記載なし
売上総利益 記載なし 記載なし 記載なし
販売費及び一般管理費 記載なし 記載なし 記載なし
営業利益 △22,260 △23,074 △31.9%
営業外収益 記載なし 記載なし 記載なし
営業外費用 記載なし 記載なし 記載なし
経常利益 △23,916 △25,663 △34.3%
特別利益 記載なし 記載なし 記載なし
特別損失 記載なし 記載なし 記載なし
税引前当期純利益 △23,916 △25,663 △34.3%
法人税等 記載なし 記載なし 記載なし
当期純利益 △26,992 △27,904 △38.7%

損益計算書に対するコメント: 売上収益は前期比8.0%減少し、69,837百万円となりました。 営業利益は△22,260百万円となり、前期の814百万円から大幅な赤字に転落しました。これは、売上収益の減少に加え、棚卸資産評価損6,516百万円、有形固定資産及びのれんの減損損失16,696百万円といった特別損失に相当する項目が計上されたことが主因です。 経常利益も△23,916百万円となり、前期の1,747百万円から大幅な赤字となりました。 当期純利益も△26,992百万円となり、前期の912百万円から大幅な赤字となりました。 売上高営業利益率は△31.9%と、極めて低い水準です。 コスト構造としては、売上収益の減少に伴う原価の減少効果よりも、棚卸資産評価損や減損損失といった一時的な損失が利益を大きく圧迫した形です。

5. キャッシュフロー

科目 2025年12月期 (百万円) 2024年12月期 (百万円)
営業活動によるキャッシュフロー 10,519 4,873
投資活動によるキャッシュフロー 1,123 △3,800
財務活動によるキャッシュフロー △1,300 △1,906
現金及び現金同等物期末残高 34,633 23,334

キャッシュフローに対するコメント: 営業活動によるキャッシュフローは10,519百万円の増加となり、前期の4,873百万円から大きく改善しました。これは、減損損失16,696百万円や棚卸資産の減少12,685百万円などが資金増加要因となったためです。 投資活動によるキャッシュフローは1,123百万円の増加となりました。これは、事業売却による収入2,048百万円や有形固定資産の売却による収入777百万円が主な要因です。 財務活動によるキャッシュフローは1,300百万円の減少となりました。これは、自己株式の取得による支出603百万円や配当金の支払額378百万円が主な要因です。 これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は34,633百万円となり、前期末から11,299百万円増加しました。 フリーキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローから投資活動によるキャッシュフローを差し引いたもので、当期は9,396百万円(10,519百万円 - 1,123百万円)のプラスとなりました。

6. 今後の展望

株式会社ツバキ・ナカシマは、2026年12月期の連結業績予想として、売上収益70,000百万円、営業利益2,500百万円、税引前利益1,100百万円、親会社の所有者に帰属する当期純利益500百万円を見込んでおり、黒字転換を目指しています。 しかし、欧州地域及びセラミック事業においては引き続き厳しい事業環境が予想されています。 中期経営計画では、バリュークリエーションの推進、更なるコスト削減に努めるとともに、新製品投入によるセラミック事業のマーケットシェア拡大を目指しています。 想定為替レートは、1ドル145円、1ユーロ170円、1人民元20.3円を使用しています。 中間期の業績予測は、経済情勢等の不確定要素の影響が見込まれるため行わず、通期予想のみとしています。

7. その他の重要事項

  • セグメント別業績:
    • プレシジョン・コンポーネントビジネス: 売上収益は前期比8.2%減の68,924百万円。セグメント利益は、売上収益減少、価格競争激化、人件費上昇に加え、棚卸資産評価損6,516百万円、有形固定資産及びのれんの減損損失16,696百万円を計上したことにより、22,426百万円の損失となりました。
    • ブロア・リアルエステイトビジネス: 売上収益は前期比11.3%増の913百万円。セグメント利益は、人件費等の上昇により、前期比8.0%減の166百万円となりました。
  • 配当方針: 財務基盤の長期の安定化並びに持続的な成長の実現に向け、株主還元を判断する方針です。2025年12月期は無配、2026年12月期も内部留保の充実による財務基盤の強化を優先し無配とする予定です。財務基盤の安定化と継続的なキャッシュ・フロー創出力の回復に努め、今後の業績及び財務状況を総合的に勘案した上で、株主への利益還元を再開することを目指します。
  • 株主還元施策: 当期は無配となりました。
  • M&Aや大型投資: ボールねじ及びボールウェイの製造及び販売事業をミネベアミツミ株式会社に譲渡しました。
  • 継続企業の前提に関する重要事象等: 棚卸資産評価損及び有形固定資産・のれんの減損損失により営業損失を計上し、金融機関とのシンジケートローン契約等に付されている財務制限条項に抵触しましたが、該当金融機関全てから期限の利益喪失請求を行わないことの承諾を得ており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しています。

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