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更新: 2026-02-13 15:30:00
決算 2026-02-13T15:30

2026年9月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

株式会社アドバンスクリエイト (8798)

決算評価: 悪い

主要業績指標

AI財務分析レポート

1. 総評

株式会社アドバンスクリエイトの2026年9月期第1四半期決算は、売上高が大幅に増加したものの、最終的な純利益は損失となりました。保険代理店事業の好調やACPシステムの販売拡大が売上を牽引しましたが、特別損失の計上などが最終利益を圧迫しました。前期と比較すると損失額は大幅に縮小しており、改善の兆しは見られます。しかし、継続企業の前提に疑義が生じる状況も認識されており、今後の事業展開と財務健全性の回復が重要な課題となります。

2. 業績結果

科目 金額(百万円) 前期比(%)
売上高(営業収益) 1,776 47.1%増
営業利益 41 △655(損失)→ 41(利益)
経常利益 29 △731(損失)→ 29(利益)
親会社株主に帰属する四半期純利益 △39 △1,010(損失)→ △39(損失)
1株当たり当期純利益(EPS) △0.57円 △45.13円(損失)→ △0.57円(損失)
配当金 記載なし -

業績結果に対するコメント: 当第1四半期は、売上高が前年同期比で47.1%増と大幅な増加を達成しました。これは、保険代理店事業における直営支店の生産性向上と販売実績の堅調な推移、およびACP(Advance Create Cloud Platform)システムの販売が堅調に推移したことによるものです。特に、保険代理店事業は売上高が57.8%増、ASP事業も3.9%増と、主要事業の成長が顕著でした。

営業利益および経常利益は、前年同期の大きな損失から一転して黒字化しました。これは、売上総利益の増加に加え、販売費及び一般管理費の削減(前年同期比10.9%減)が寄与したと考えられます。

しかしながら、当期純利益は39百万円の損失となりました。これは、特別損失として649百万円が計上されたことが主な要因です。内訳としては、減損損失603百万円、債務保証損失引当金繰入額456万円などが含まれています。前期の純損失額(1,010百万円)と比較すると大幅な改善が見られますが、依然として赤字である点は懸念材料です。

1株当たり当期純利益も、前期の大きな損失から改善しましたが、引き続きマイナスとなっています。

配当については、2026年9月期は現時点で未定となっています。

3. 貸借対照表(バランスシート)

【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |--------------------------|----------------|--------------| | 流動資産 | 7,922 | △13.7% | | 現金及び預金 | 3,310 | △37.9% | | 受取手形及び売掛金 | 2,931 | 4.3% | | 棚卸資産 | 記載なし | - | | その他 | 1,681 | - | | 固定資産 | 986 | △2.4% | | 有形固定資産 | 0.9 | △8.9% | | 無形固定資産 | 71.7 | △9.5% | | 投資その他の資産 | 914 | △1.8% | | 資産合計 | 8,998 | △12.5% |

【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |--------------------------|----------------|--------------| | 流動負債 | 6,622 | △15.7% | | 支払手形及び買掛金 | 123.1 | 64.4% | | 短期借入金 | 4,638 | 0.0% | | その他 | 1,861 | - | | 固定負債 | 1,834 | △2.1% | | 長期借入金 | 150.2 | 0.0% | | その他 | 1,683 | - | | 負債合計 | 8,456 | △13.1% |

【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |--------------------------|----------------|--------------| | 株主資本 | 540.8 | △3.3% | | 資本金 | 100 | 0.0% | | 利益剰余金 | △1,197 | △3.4% | | 自己株式 | △357 | △5.6% | | その他の包括利益累計額 | 0.5 | 142.7% | | 純資産合計 | 541.4 | △3.2% | | 負債純資産合計 | 8,998 | △12.5% |

貸借対照表に対するコメント: 当第1四半期末の資産合計は8,998百万円となり、前期末から1,289百万円(12.5%)減少しました。主な減少要因は、現金及び預金の2,029百万円の減少です。一方で、債権流動化に係る調整勘定(資産)が710百万円増加しており、資産構成に変化が見られます。

負債合計は8,456百万円で、前期末から1,271百万円(13.1%)減少しました。流動負債の減少が大きく、特に債権流動化に係る調整勘定(負債)が1,152百万円減少したことが影響しています。短期借入金や長期借入金は前期と同額です。

純資産合計は541.4百万円となり、前期末から18百万円(3.2%)減少しました。これは、当期純損失39百万円を計上したことなどが影響しています。

自己資本比率は6.0%(前期末5.4%)と、依然として低い水準にあります。流動比率や当座比率などの安全性指標は、詳細なデータがないため算出できませんが、現金及び預金の減少は流動性の低下を示唆する可能性があります。

資産・負債構成の特徴としては、流動資産の大部分が現金預金と売掛金で占められており、負債では短期借入金と買掛金、未払金が大きな割合を占めています。債権流動化に係る調整勘定の増減が、資産・負債の変動に大きく影響している点が注目されます。

4. 損益計算書

科目 金額(百万円) 前期比(%) 売上高比率(%)
売上高(営業収益) 1,776 47.1%増 100.0%
売上原価 398 9.7%増 22.4%
売上総利益 1,377 75.0%増 77.6%
販売費及び一般管理費 1,336 △10.9% 75.2%
営業利益 41 △655→41 2.3%
営業外収益 23.8 531.2%増 1.3%
営業外費用 35.8 △54.8% 2.0%
経常利益 29 △731→29 1.6%
特別利益 記載なし - -
特別損失 64.9 △74.2% 3.6%
税引前当期純利益 △35.6 △96.4% △2.0%
法人税等 3.9 △86.2% 0.2%
当期純利益 △39.5 △96.1% △2.2%

損益計算書に対するコメント: 当第1四半期の損益計算書は、売上高の大幅な増加が最も顕著な特徴です。売上高は1,776百万円となり、前年同期比で47.1%増加しました。売上原価も増加しましたが、売上総利益は75.0%増の1,377百万円となり、売上高に対する比率も77.6%と改善しました。

販売費及び一般管理費は、前年同期比で10.9%減少し、売上高に対する比率も75.2%と、売上高の増加率よりも大きく減少したため、営業利益は41百万円と黒字に転換しました。これは、コスト管理の改善が進んでいることを示唆しています。

営業外損益では、営業外収益が大幅に増加(531.2%増)し、営業外費用は減少(54.8%減)したため、経常利益も29百万円と黒字化しました。

しかし、特別損失として649百万円が計上されたことにより、税引前当期純損失は356百万円となりました。この特別損失は、前期の2508百万円から減少していますが、依然として当期純利益を圧迫する要因となっています。

最終的な当期純利益は395百万円の損失となりました。前期の1,010百万円の損失からは大幅な改善ですが、赤字である点は継続企業の前提に関する懸念材料とも関連しています。

収益性指標としては、売上高営業利益率は2.3%、売上高経常利益率は1.6%と、黒字化は達成したものの、まだ低い水準です。ROE(自己資本利益率)は、純資産がマイナスであるため算出できません。

コスト構造としては、売上原価率が22.4%と比較的低く、販売費及び一般管理費が売上高の75.2%を占めており、これが利益を圧迫する要因の一つとなっています。

5. キャッシュフロー(記載があれば)

決算短信にはキャッシュフロー計算書の詳細な記載はありませんが、以下の情報から推測できます。

  • 営業活動によるキャッシュフロー: 損益計算書上の利益は改善していますが、特別損失の計上や、現金及び預金の減少(3,310百万円)から、営業活動によるキャッシュフローはマイナスである可能性が高いと考えられます。
  • 投資活動によるキャッシュフロー: 固定資産の減少や投資有価証券の増加から、一定の投資活動が行われている可能性がありますが、詳細は不明です。
  • 財務活動によるキャッシュフロー: 短期借入金や長期借入金に大きな変動がないことから、財務活動によるキャッシュフローへの影響は限定的と考えられます。

6. 今後の展望

株式会社アドバンスクリエイトは、2026年9月期の通期連結業績予想として、売上高7,950百万円(前期比20.3%増)、営業利益650百万円、経常利益550百万円、当期純利益450百万円(前期比100%増)を据え置いています。これは、第1四半期の業績を踏まえても、通期では大幅な増収増益を見込んでいることを示しています。

主な戦略・施策: * DX推進とOMO戦略: 自社開発のオンライン面談システム「Dynamic OMO」を活用し、対面と非対面の垣根をなくした保険相談を提供。 * アバター活用: AVITA株式会社と提携し、アバターを活用した保険相談や、生成AIを用いた「アバターAIロープレ支援サービス『アバトレ』」による営業社員の早期戦力化。 * 顧客コミュニケーションの多様化: LINEやSMS等のテキストツールの活用、生成AIによる自動応答など、顧客利便性の向上。 * SNSプロモーション: 生成AIを活用したSNSでのプロモーション活動による若年層の集客。 * ACP(Advance Create Cloud Platform)の開発・販売: 顧客情報管理システム「御用聞き」、申込共通プラットフォームシステム「丁稚(DECHI)」、保険証券管理アプリ「folder」、オンライン面談システム「Dynamic OMO」などを展開し、保険業界のスタンダード化を目指す。サブスクリプションモデルによるストック収入の確保と協業事業の拡大。 * ガバナンス・コンプライアンス体制の強化: 情報セキュリティ体制、保険募集管理体制の強化に経営資源を投下。

リスク要因: * 継続企業の前提に関する疑義: 第1四半期決算短信で、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上、および一部取引金融機関との債権流動化に係る諸契約における財務制限条項への抵触が認識されており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在するとされています。この状況の解消・改善が最重要課題です。 * 競争環境: 保険業界における競争は激しく、顧客ニーズの変化やテクノロジーの進化に迅速に対応する必要があります。 * 特別損失の発生: 今後も特別損失が発生するリスクは否定できません。

7. その他の重要事項

  • セグメント別業績:
    • 保険代理店事業: 売上高1,317百万円(57.8%増)、営業利益26百万円(前期は678百万円の損失)。増収増益。
    • ASP事業: 売上高72百万円(3.9%増)、営業利益25百万円(2.3%増)。増収増益。
    • メディア事業: 売上高46百万円(323.8%増)、営業利益0百万円(前期は10百万円の損失)。増収減益。
    • メディアレップ事業: 売上高230百万円(70.6%増)、営業損失42百万円(前期は33百万円の損失)。増収減益。
    • 再保険事業: 売上高261百万円(3.5%増)、営業利益22百万円(27.7%減)。増収減益。
  • 配当方針: 2026年9月期の配当は現時点で未定。
  • 株主還元施策: 詳細な記載なし。
  • M&Aや大型投資: 詳細な記載なし。
  • 人員・組織変更: 詳細な記載なし。

総括: 株式会社アドバンスクリエイトは、売上高の急増と営業・経常利益の黒字化という明るい兆しを見せていますが、依然として純損失を計上しており、継続企業の前提に関する懸念も抱えています。今後の業績回復と財務健全性の向上には、特別損失の抑制、コスト構造の最適化、そしてACP事業のさらなる拡大が鍵となります。投資家にとっては、これらのリスク要因を注視しつつ、事業戦略の実行状況を慎重に見守る必要があります。

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