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更新: 2026-02-13 11:30:00
決算 2026-02-13T11:30

2025年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)

ローランド株式会社 (7944)

決算評価: 普通

主要業績指標

AI財務分析レポート

1. 総評

ローランド株式会社の2025年12月期連結決算は、売上高は微増を維持したものの、利益面では親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に減少しました。これは、連結子会社の減損損失等の特別損失計上が主な要因です。一方で、経常利益は増加しており、事業の収益性は概ね維持されていると考えられます。新製品投入やサービス拡充による需要創造、サプライチェーン・コストの見直し、新本社「Roland Inspiration Hub」の竣工など、将来に向けた基盤強化も進められています。2026年12月期は、大幅な利益回復を見込んでおり、今後の業績回復に期待が持てます。

2. 業績結果

以下の数値は、2025年12月期連結決算のものです。

科目 金額(百万円) 前期比(%)
売上高(営業収益) 100,952 1.5
営業利益 9,412 △5.4
経常利益 9,022 7.3
親会社株主に帰属する当期純利益 2,168 △63.7
1株当たり当期純利益(円銭) 81.69 △62.3
配当金(年間) 170.00 0.0

業績結果に対するコメント: 売上高は、電子ドラム、シンセサイザー、Roland Cloudなどの好調により、前期比1.5%増と微増を維持しました。特に、新世代V-Drumsシリーズや「TR-1000」、「Aerophone Brisa」といった新製品の投入、既存製品のラインアップ強化が貢献しました。 営業利益は、売上高の伸びが限定的であったことや、米国の関税政策によるコスト増への対応、サプライチェーンの見直し等に伴う一時的な費用発生などにより、前期比5.4%減となりました。 経常利益は、営業外収益の増加などにより、前期比7.3%増と増加しました。 しかしながら、親会社株主に帰属する当期純利益は、連結子会社の減損損失等の特別損失を第4四半期に計上したことが響き、前期比63.7%減と大幅な減少となりました。この特別損失の影響を除いた実質的な利益水準は、経常利益の増加からも伺えるように、一定の水準を維持していると考えられます。 1株当たり当期純利益も、当期純利益の減少に伴い大幅に低下しました。 配当金は、年間170円と前期と同水準を維持しており、株主還元への配慮が見られます。

3. 貸借対照表(バランスシート)

【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |----------------------|---------------|--------------| | 流動資産 | 58,795 | 1.4 | | 現金及び預金 | 15,876 | 9.7 | | 受取手形及び売掛金 | 13,353 | 6.5 | | 棚卸資産 | 28,720 | △2.2 | | その他 | 5,844 | 20.8 | | 固定資産 | 24,681 | 4.6 | | 有形固定資産 | 14,234 | 48.8 | | 無形固定資産 | 3,026 | △59.4 | | 投資その他の資産 | 7,420 | 12.7 | | 資産合計 | 83,477 | 2.3 |

【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |----------------------|---------------|--------------| | 流動負債 | 20,170 | △4.3 | | 支払手形及び買掛金 | 6,841 | 44.6 | | 短期借入金 | 1,100 | △79.2 | | その他 | 12,229 | △1.6 | | 固定負債 | 21,943 | 58.8 | | 長期借入金 | 18,490 | 70.7 | | その他 | 3,453 | △17.2 | | 負債合計 | 42,113 | 32.7 |

【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |----------------------|---------------|--------------| | 株主資本 | 39,555 | △12.0 | | 資本金 | 記載なし | 記載なし | | 利益剰余金 | 記載なし | 記載なし | | その他の包括利益累計額 | 1,809 | △61.7 | | 純資産合計 | 41,364 | △11.4 | | 負債純資産合計 | 83,477 | 2.3 |

貸借対照表に対するコメント: 自己資本比率は49.2%となり、前期の56.8%から7.6ポイント低下しました。これは、負債合計が32.7%増加したのに対し、純資産合計が11.4%減少したことが主な要因です。特に、長期借入金の増加(70.7%増)が負債増加の主因となっています。 流動資産は1.4%増加し、特に現金及び預金が9.7%増加しました。これは、営業活動によるキャッシュフローの増加が寄与していると考えられます。一方で、棚卸資産は2.2%減少しました。 固定資産は4.6%増加しました。有形固定資産は48.8%と大幅に増加しており、新本社「Roland Inspiration Hub」の竣工などが影響していると考えられます。無形固定資産は59.4%減と大きく減少しており、連結子会社の減損損失計上が影響している可能性があります。 負債の部では、流動負債が4.3%減少したものの、固定負債が58.8%と大幅に増加しました。これは主に長期借入金の増加によるものです。 純資産の部では、株主資本が12.0%減少し、その他の包括利益累計額も61.7%減となりました。当期純利益が減少したことや、自己株式の消却、配当金の支払いなどが純資産の減少要因となっています。

4. 損益計算書

科目 金額(百万円) 前期比(%) 売上高比率(%)
売上高(営業収益) 100,952 1.5 100.0
売上原価 67,192 4.2 66.6
売上総利益 33,760 △4.3 33.4
販売費及び一般管理費 24,348 1.0 24.1
営業利益 9,412 △5.4 9.3
営業外収益 記載なし 記載なし 記載なし
営業外費用 記載なし 記載なし 記載なし
経常利益 9,022 7.3 8.9
特別利益 記載なし 記載なし 記載なし
特別損失 記載なし 記載なし 記載なし
税引前当期純利益 記載なし 記載なし 記載なし
法人税等 記載なし 記載なし 記載なし
当期純利益 2,168 △63.7 2.1

損益計算書に対するコメント: 売上総利益は、売上高の増加を上回るペースで売上原価が増加したため、前期比4.3%減となりました。これは、原材料費の上昇や、為替変動の影響などが考えられます。 販売費及び一般管理費は、売上高の伸びにほぼ見合った増加(1.0%増)に留まりました。 営業利益は、売上総利益の減少と販売費及び一般管理費の増加により、前期比5.4%減となりました。 経常利益は、営業外収益の増加などにより、前期比7.3%増となりました。 当期純利益は、連結子会社の減損損失等の特別損失計上により、前期比63.7%減と大幅に落ち込みました。この特別損失を除いた実質的な利益水準は、経常利益の増加からも伺えるように、事業の収益性は維持されていると考えられます。 売上高営業利益率は9.3%(前期10.0%)、売上高経常利益率は8.9%(前期10.3%)と、前期から低下しています。

5. キャッシュフロー

  • 営業活動によるキャッシュフロー: 13,699百万円(前期比17.0%増)
  • 投資活動によるキャッシュフロー: △6,439百万円(前期は△1,193百万円)
  • 財務活動によるキャッシュフロー: △7,417百万円(前期は△9,658百万円)
  • フリーキャッシュフロー: 7,260百万円(営業CF - 投資CF)

キャッシュフローに対するコメント: 営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の減少にもかかわらず、運転資金の改善などにより前期比で増加しました。 投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出が増加したため、大幅なマイナスとなりました。新本社建設や設備投資などが影響していると考えられます。 財務活動によるキャッシュフローは、自己株式の取得や配当金の支払いなどにより、前期に引き続きマイナスとなりました。 フリーキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローの増加と投資活動によるキャッシュフローのマイナス幅拡大により、前期比で減少しました。

6. 今後の展望

2026年12月期連結業績予想は、売上高106,400百万円(前期比5.4%増)、営業利益10,000百万円(前期比6.2%増)、経常利益9,600百万円(前期比6.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7,200百万円(前期比232.1%増)と、大幅な増収増益を見込んでいます。 これは、電子楽器市場の回復基調、新製品の投入効果、サプライチェーンの安定化、そして特別損失の反動などが要因と考えられます。 中期経営計画の最終年度として、「需要創造」、「シェア拡大」、「LTV(ライフタイムバリュー)向上」、「基盤強化」に取り組んでおり、これらの施策が2026年度以降の成長に繋がることが期待されます。

7. その他の重要事項

  • セグメント別業績:
    • 鍵盤楽器: 売上高27,223百万円(前期比1.3%増)
    • 管打楽器: 売上高29,364百万円(前期比2.7%増)
    • ギター関連機器: 売上高25,149百万円(前期比0.6%増)
    • クリエーション関連機器&サービス: 売上高13,060百万円(前期比3.4%増)
    • 映像音響機器: 売上高3,057百万円(前期比4.4%減)
  • 配当方針: 持続的かつ安定的な配当を行うとともに、機動的な自己株式取得も実施。中計3ヵ年累計で連結総還元性向50%、DOE(自己資本配当率)5.0%を下限目標としています。
  • 株主還元施策: 2025年12月期は年間配当金170円(中間85円、期末85円)を予定。2026年12月期も年間配当金170円を予想しています。
  • M&Aや大型投資: 新本社「Roland Inspiration Hub」が竣工し、研究開発、生産、管理部門の機能統合によるクリエイティブな環境を実現しました。
  • 人員・組織変更: 記載なし。

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