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更新: 2026-02-12 16:55:00
決算 2026-02-12T16:55

2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

日産自動車株式会社 (7201)

決算評価: 悪い

主要業績指標

AI財務分析レポート

1. 総評

日産自動車株式会社の2026年3月期第3四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年12月31日)の業績は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全てにおいて前期比で大幅な減少となり、厳しい結果となりました。グローバルでの販売台数減少が売上高の落ち込みに直結し、営業外費用の増加や特別損失の計上も重なり、最終的に大幅な純損失を計上しています。2026年3月期通期業績予想も下方修正されており、今後の回復に向けた課題が山積しています。

2. 業績結果

以下の数値は、2026年3月期第3四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年12月31日)のものです。

科目 金額(百万円) 前期比(%)
売上高(営業収益) 8,577,974 △6.2
営業利益 △10,107
経常利益 △110,828
親会社株主に帰属する四半期純利益 △250,223
1株当たり当期純利益 △71.63
配当金 記載なし

業績結果に対するコメント: 売上高は、グローバル需要が前期比5.3%増となった一方で、当社グループのグローバル小売台数は同5.8%減となり、売上高は前期比6.2%減の8兆5,780億円となりました。 営業利益は、コスト削減活動で米国関税や為替変動の影響を多く相殺したものの、前期比741億円悪化し、101億円の損失となりました。 営業外損益は1,007億円の損失となり、前期比1,961億円悪化しました。これは、支払利息の増加(前期576億円→当期834億円)や、持分法による投資損失の発生(前期は投資利益)、デリバティブ損益の悪化などが影響しています。 これらの結果、経常損失は1,108億円となり、前期比2,702億円悪化しました。 特別損益は973億円の損失となり、前期比315億円悪化しました。これは、固定資産売却益が前期115億円に対し当期1267億円と大幅に増加したものの、減損損失(前期87億円→当期805億円)や特別退職加算金(前期150億円→当期679億円)などの特別損失が大幅に増加したためです。 税金等調整前四半期純損失は2,081億円となり、前期比3,017億円悪化しました。 親会社株主に帰属する四半期純損失は2,502億円となり、前期比2,554億円悪化しました。 1株当たり当期純利益は△71.63円となり、前期の1.42円から大きく落ち込みました。 配当金については、2025年3月期は年間0.00円、2026年3月期も現時点では0.00円の予想となっています。

3. 貸借対照表(バランスシート)

【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |----------------------|----------------|--------------| | 流動資産 | 12,650,916 | 2.7 | | 現金及び預金 | 1,642,044 | △16.3 | | 受取手形及び売掛金 | 422,832 | △27.2 | | 販売金融債権 | 7,440,107 | 2.9 | | 有価証券 | 570,038 | 141.5 | | 商品及び製品 | 1,085,368 | 8.1 | | 仕掛品 | 79,137 | △1.1 | | 原材料及び貯蔵品 | 618,975 | 5.3 | | その他 | 944,306 | 20.6 | | 貸倒引当金 | △151,891 | 3.8 | | 固定資産 | 7,026,613 | 4.9 | | 有形固定資産 | 4,608,620 | 6.4 | | 建物及び構築物(純額) | 645,880 | 4.3 | | 機械装置及び運搬具(純額) | 2,985,771 | 9.3 | | 土地 | 566,794 | △1.3 | | 建設仮勘定 | 183,287 | △13.3 | | その他(純額) | 226,888 | 15.1 | | 無形固定資産 | 201,630 | △6.9 | | 投資その他の資産 | 2,216,363 | 3.1 | | 投資有価証券 | 1,337,342 | △6.4 | | その他 | 886,090 | 21.9 | | 貸倒引当金 | △7,069 | 9.4 | | 繰延資産 | 10,477 | 236.9 | | 社債発行費 | 10,477 | 236.9 | | 資産合計 | 19,688,006 | 3.5 |

【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |------------------------------|----------------|--------------| | 流動負債 | 7,665,962 | △5.0 | | 支払手形及び買掛金 | 1,907,216 | △7.9 | | 短期借入金 | 920,693 | 5.1 | | 1年内返済予定の長期借入金 | 1,625,088 | △13.6 | | コマーシャル・ペーパー | 51,947 | △40.1 | | 1年内償還予定の社債 | 834,570 | 8.2 | | リース債務 | 55,334 | 24.6 | | 未払費用 | 1,141,558 | 4.5 | | 製品保証引当金 | 106,116 | △10.0 | | その他 | 1,023,440 | △9.3 | | 固定負債 | 6,698,079 | 21.6 | | 社債 | 2,671,081 | 56.3 | | 長期借入金 | 2,842,056 | 6.8 | | リース債務 | 109,084 | 56.2 | | 製品保証引当金 | 145,387 | △1.7 | | 退職給付に係る負債 | 169,185 | 2.8 | | その他 | 761,286 | 0.6 | | 負債合計 | 14,364,041 | 7.3 |

【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(%) | |------------------------------|----------------|--------------| | 株主資本 | 4,497,876 | △5.5 | | 資本金 | 605,814 | 0.0 | | 資本剰余金 | 825,348 | △0.1 | | 利益剰余金 | 3,153,524 | △7.7 | | 自己株式 | △86,810 | △1.7 | | その他の包括利益累計額 | 397,649 | 99.3 | | その他有価証券評価差金 | 3,395 | 116.3 | | 繰延ヘッジ損益 | △9,746 | 245.6 | | 連結子会社の貨幣価値変動会計に基づく再評価積立金 | △110,486 | △2.0 | | 為替換算調整勘定 | 529,977 | 68.4 | | 退職給付に係る調整累計額 | 15,491 | ― | | 新株予約権 | 299 | ― | | 非支配株主持分 | 428,440 | △11.9 | | 純資産合計 | 5,323,965 | △2.2 | | 負債純資産合計 | 19,688,006 | 3.5 |

貸借対照表に対するコメント: 自己資本比率は24.9%となり、前期の26.1%から低下しました。これは、純資産が減少した一方で負債が増加したためです。 流動資産は増加しましたが、現金及び預金、受取手形及び売掛金は減少しています。有価証券は大幅に増加しています。 固定資産は増加しており、特に機械装置及び運搬具の増加が目立ちます。 負債合計は増加しており、特に社債および長期借入金、リース債務の増加が顕著です。これは、資金調達の必要性を示唆しています。 純資産合計は減少しており、利益剰余金の減少が主な要因です。為替換算調整勘定は大幅に増加しています。 安全性指標としては、流動比率や当座比率の具体的な数値は開示されていませんが、自己資本比率の低下は財務的な安全性の低下を示唆しています。

4. 損益計算書

科目 金額(百万円) 前期比(%) 売上高比率(%)
売上高(営業収益) 8,577,974 △6.2 100.0%
売上原価 7,528,059 △4.3 87.8%
売上総利益 1,049,915 △17.3 12.2%
販売費及び一般管理費 1,060,022 △12.1 12.4%
広告宣伝費 229,360 △14.5 2.7%
製品保証引当金繰入額 55,066 △45.0 0.6%
販売諸費 113,841 △33.8 1.3%
給料及び手当 349,731 △4.6 4.1%
退職給付費用 16,884 △11.9 0.2%
貸倒引当金繰入額 46,075 △15.5 0.5%
その他 249,065 11.0 2.9%
営業利益 △10,107 △0.1%
営業外収益 98,124 △61.3 1.1%
受取利息 53,257 35.5 0.6%
受取配当金 95 △87.2 0.0%
持分法による投資利益 0.0%
デリバティブ収益 0.0%
為替差益 19,685 0.2%
雑収入 25,087 △62.1 0.3%
営業外費用 198,845 25.8 2.3%
支払利息 83,401 44.7 1.0%
持分法による投資損失 37,675 0.4%
デリバティブ損失 55,551 0.6%
為替差損 0.0%
雑支出 22,218 △5.6 0.3%
経常利益 △110,828 △1.3%
特別利益 126,744 1000.0+ 1.5%
固定資産売却益 119,127 1000.0+ 1.4%
その他 7,617 707.5 0.1%
特別損失 224,039 189.6 2.6%
固定資産売却損 3,063 △71.5 0.0%
固定資産廃棄損 13,639 28.8 0.2%
減損損失 80,587 827.0 0.9%
特別退職加算金 67,996 350.5 0.8%
その他 58,754 82.4 0.7%
税引前当期純利益 △208,123 △2.4%
法人税等 35,903 △53.4 0.4%
当期純利益 △244,026 △2.8%
非支配株主に帰属する四半期純利益 6,197 △45.4 0.1%
親会社株主に帰属する当期純利益 △250,223 △2.9%

損益計算書に対するコメント: 売上高営業利益率は△0.1%となり、前期の0.7%から大幅に低下しました。 売上総利益率は12.2%となり、前期の13.9%から低下しました。これは、売上原価が売上高以上に増加したことを示しています。 販売費及び一般管理費は売上高比で増加しており、特に広告宣伝費、製品保証引当金繰入額、販売諸費の減少が目立ちますが、全体としては売上高の減少率よりも管理費の減少率が小さかったことが利益を圧迫しました。 営業外損益の悪化が経常利益を大きく押し下げました。支払利息の増加、持分法による投資損失の発生、デリバティブ損失の計上が主な要因です。 特別利益では固定資産売却益が大幅に増加しましたが、特別損失も大幅に増加したため、税引前当期純利益は大幅な損失となりました。 ROE(自己資本利益率)は、当期純利益が大幅なマイナスであるため、計算不能です。 コスト構造としては、売上原価率が高止まりしており、販売費及び一般管理費の効率化が引き続き課題です。

5. キャッシュフロー

  • 営業活動によるキャッシュフロー: 132,308百万円(前期:46,505百万円)。運転資本の改善により増加しました。
  • 投資活動によるキャッシュフロー: △651,825百万円(前期:△652,655百万円)。販売金融事業におけるリース車両の純支出増加などにより、支出が継続しています。
  • 財務活動によるキャッシュフロー: 431,450百万円(前期:503,678百万円)。社債発行による収入が増加したものの、借入金の返済が増加したため、収入は減少しました。
  • フリーキャッシュフロー: △6,914億円(自動車事業)。マイナスとなっており、事業活動から生み出されるキャッシュが投資活動を賄えていない状況です。

6. 今後の展望

日産自動車は、2026年3月期通期業績予想を下方修正しており、売上高11兆9,000億円(前期比5.8%減)、営業利益600億円の損失、親会社株主に帰属する当期純利益6,500億円の損失を見込んでいます。これは、当初予想から大幅な悪化となります。 経営再建計画「Re:Nissan」を発表しており、事業及びリソースの見直しを進めています。具体的には、一部の自社利用ソフトウェアの使用実績を考慮し、将来の利用見込期間を再検討するなど、会計上の見積りの変更も行っています。 今後の展望としては、厳しい市場環境の中、抜本的な事業構造改革と収益性改善が急務となります。

7. その他の重要事項

  • セグメント別業績: 開示情報にはセグメント別の詳細な業績は記載されていません。
  • 配当方針: 2025年3月期、2026年3月期ともに配当は実施されていません。
  • 株主還元施策: 現時点では積極的な株主還元策は実施されていません。
  • M&Aや大型投資: 開示情報からは特筆すべきM&Aや大型投資に関する情報は確認できませんでした。
  • 人員・組織変更: 経営再建計画「Re:Nissan」の一環として、事業及びリソースの見直しが進められている可能性があります。

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