2026年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)
株式会社協和日成 (1981)
決算評価: 非常に良い主要業績指標
AI財務分析レポート
1. 総評
株式会社協和日成は、2026年3月期第3四半期累計期間(2025年4月1日~2025年12月31日)において、堅調な業績を達成しました。売上高は前年同期比10.3%増と増加し、利益面では営業利益、経常利益、四半期純利益がそれぞれ100%超、80%超、90%超と大幅に増加しました。これは、建築設備事業およびガス・機器設備事業における好調な受注と、利益率の改善が主な要因です。貸借対照表においては、自己資本比率が65.7%と安定しており、財務の健全性は維持されています。全体として、増収増益を達成し、収益性が大きく改善した非常に良い決算と言えます。
2. 業績結果
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) |
|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 28,018 | +10.3% |
| 営業利益 | 899 | +102.2% |
| 経常利益 | 1,102 | +87.0% |
| 当期純利益 | 762 | +90.3% |
| 1株当たり当期純利益(EPS) | 74.87円 | - |
| 配当金(年間予想) | 45.00円 | - |
業績結果に対するコメント: 当第3四半期累計期間の業績は、売上高が前年同期比10.3%増と堅調に推移しました。特に、建築設備事業における集合住宅等の給排水衛生設備工事や施設等の空調工事、ガス・機器設備事業におけるガス設備工事や集合住宅の給湯・暖房工事が好調であったことが売上増加に大きく貢献しました。 利益面では、売上高の増加に加え、ガス・機器設備事業において、昨年度は利益率の低い工事が完成した影響があったものの、今期は環境商材の拡販やLCS工事の回復基調により利益率が改善したことが、経常利益の大幅な増加に繋がりました。また、建築設備事業においても、前年同期は経常損失であったものが、今期は黒字転換し、利益に貢献しました。 営業利益は102.2%増、経常利益は87.0%増、当期純利益は90.3%増と、大幅な増益を達成しており、収益性が著しく改善したことが特筆されます。 1株当たり当期純利益は74.87円となり、前期の38.25円から大きく伸長しました。 通期業績予想は、売上高38,100百万円、営業利益1,420百万円、経常利益1,630百万円、当期純利益1,130百万円と、現時点では修正されていません。
3. 貸借対照表(バランスシート)
【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | |----------------------|----------------|-----------------| | 流動資産 | 17,231 | +229 | | 現金及び預金 | 6,284 | -493 | | 受取手形 | 記載なし | - | | 電子記録債権 | 458 | - | | 受取手形及び売掛金 | 記載なし | - | | 完成工事未収入金及び契約資産 | 5,909 | -911 | | 有価証券 | 298 | +298 | | 棚卸資産 | 記載なし | - | | 原材料及び貯蔵品 | 73 | +5.7 | | 未成工事支出金 | 2,936 | +513 | | その他 | 1,285 | +851 | | 固定資産 | 11,878 | +522 | | 有形固定資産 | 6,016 | -143 | | 無形固定資産 | 408 | -68 | | 投資その他の資産 | 5,453 | +734 | | 投資有価証券 | 4,827 | +724 | | 資産合計 | 29,109 | +752 |
【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | |----------------------|----------------|-----------------| | 流動負債 | 9,012 | +71 | | 支払手形及び買掛金 | 記載なし | - | | 工事未払金 | 4,014 | -1,086 | | 未払法人税等 | 215 | -123 | | 未成工事受入金 | 2,971 | +1,296 | | 賞与引当金 | 342 | -507 | | その他 | 1,458 | +428 | | 固定負債 | 973 | +425 | | 長期借入金 | 記載なし | - | | その他 | 431 | +398 | | 負債合計 | 9,985 | +497 |
【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | |----------------------|----------------|-----------------| | 株主資本 | 17,640 | -240 | | 資本金 | 590 | 0 | | 利益剰余金 | 17,877 | -193 | | 自己株式 | △832 | -51 | | その他の包括利益累計額 | 1,483 | +494 | | その他有価証券評価差額金 | 1,483 | +494 | | 純資産合計 | 19,124 | +254 | | 負債純資産合計 | 29,109 | +752 |
貸借対照表に対するコメント: 当第3四半期会計期間末の総資産は29,109百万円となり、前事業年度末から752百万円増加しました。流動資産は17,231百万円となり、現金及び預金は減少したものの、未成工事支出金やその他に含まれる仮払金が増加したこと、また満期までの期間が1年以内となった投資有価証券を流動資産に区分変更したことが主な要因です。固定資産は11,878百万円となり、有形固定資産は減価償却等により減少しましたが、投資有価証券の増加により投資その他の資産が増加したことが全体の増加に寄与しました。 負債合計は9,985百万円となり、前事業年度末から497百万円増加しました。流動負債では、工事未払金や賞与引当金が減少した一方、未成工事受入金やその他に含まれる未払消費税等が増加しました。固定負債では、その他に含まれる繰延税金負債が大幅に増加しました。 純資産合計は19,124百万円となり、前事業年度末から254百万円増加しました。これは、当期純利益の計上やその他有価証券評価差額金の増加によるものですが、配当金の支払いおよび自己株式の取得により減少しました。 自己資本比率は65.7%となり、前期の66.5%から微減しましたが、依然として高い水準を維持しており、財務の健全性は良好です。流動比率や当座比率などの安全性指標は、詳細なデータがないため算出できませんが、自己資本比率の高さから、短期的な支払い能力にも問題はないと考えられます。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) | 売上高比率 (%) |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 28,018 | +10.3% | 100.0% |
| 売上原価 | 25,464 | +6.0% | 90.9% |
| 売上総利益 | 2,553 | +47.3% | 9.1% |
| 販売費及び一般管理費 | 1,653 | -1.7% | 5.9% |
| 営業利益 | 899 | +102.2% | 3.2% |
| 営業外収益 | 225 | +16.1% | 0.8% |
| 営業外費用 | 23 | -53.3% | 0.1% |
| 経常利益 | 1,102 | +87.0% | 3.9% |
| 特別利益 | 記載なし | - | - |
| 特別損失 | 0 | -100.0% | 0.0% |
| 税引前当期純利益 | 1,102 | +87.0% | 3.9% |
| 法人税等 | 340 | +82.4% | 1.2% |
| 当期純利益 | 762 | +90.3% | 2.7% |
損益計算書に対するコメント: 当第3四半期累計期間の損益計算書は、売上高が前期比10.3%増加し、28,018百万円となりました。売上原価は売上高の伸びを下回る6.0%の増加にとどまったため、売上総利益は47.3%増加し、売上高総利益率は9.1%と、前期の7.0%から大幅に改善しました。 販売費及び一般管理費は1.7%減少し、売上高比率も5.9%と前期の6.7%から低下しており、コスト管理が効果的に行われていることが伺えます。 これらの結果、営業利益は前期比102.2%増の899百万円となり、売上高営業利益率は3.2%と、前期の1.8%から大きく改善しました。 営業外収益は16.1%増加し、営業外費用は53.3%減少したため、経常利益は87.0%増の1,102百万円となりました。売上高経常利益率は3.9%と、前期の2.3%から改善しています。 法人税等は82.4%増加しましたが、税引前当期純利益の増加率をわずかに下回ったため、当期純利益は90.3%増の762百万円となりました。当期純利益率は2.7%となり、前期の1.6%から改善しています。 ROE(自己資本利益率)は、詳細なデータがないため算出できませんが、利益の大幅な増加から、改善していると推測されます。
5. キャッシュフロー
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) |
|---|---|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 935 | +68.5% |
| 投資活動によるキャッシュフロー | △395 | +53.3% |
| 財務活動によるキャッシュフロー | △1,033 | +15.1% |
| フリーキャッシュフロー | 540 | - |
キャッシュフローに対するコメント: 当第3四半期累計期間の営業活動によるキャッシュフローは、前年同期の555百万円から68.5%増加し、935百万円となりました。税引前四半期純利益の増加、売上債権の減少、未成工事受入金の増加などが主なプラス要因です。 投資活動によるキャッシュフローは、前年同期の△848百万円から△395百万円へと支出が減少しました。これは、投資有価証券の取得による支出が減少した一方、売却による収入があったためです。 財務活動によるキャッシュフローは、前年同期の△1,217百万円から△1,033百万円へと支出が減少しました。これは、自己株式の取得による支出が減少したこと、配当金の支払額が増加したことなどが要因です。 フリーキャッシュフロー(営業活動CF - 投資活動CF)は、935百万円 - 395百万円 = 540百万円となり、プラスを維持しており、事業活動で生み出したキャッシュで投資活動を賄えている状況です。
6. 今後の展望
株式会社協和日成は、2026年3月期の通期業績予想を、売上高38,100百万円、営業利益1,420百万円、経常利益1,630百万円、当期純利益1,130百万円としています。現時点ではこの予想に変更はありません。 しかしながら、物価上昇や資機材価格の高騰の影響により、業績予想の修正の必要性が発生した場合には速やかに開示するとしています。 経済環境としては、雇用・所得環境の改善は続くものの、物価上昇による家計の節約志向、人手不足による供給制約の深刻化など、不透明な要素も存在します。 同社は、集合住宅等の給排水衛生設備工事や施設等の空調工事、ガス・機器設備事業などを中心に事業を展開しており、これらの分野での需要動向が今後の業績に影響を与えると考えられます。特に、インフラ投資や設備投資の動向が注視されます。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績:
- 建築設備事業: 売上高4,625百万円(前年同期比69.8%増)、経常利益252百万円(前年同期は経常損失170百万円)。集合住宅等の給排水衛生設備工事や施設等の空調工事が好調。
- ガス・機器設備事業: 売上高9,936百万円(前年同期比16.4%増)、経常利益338百万円(前年同期比1,454.3%増)。ガス設備工事や集合住宅の給湯・暖房工事が好調。
- ガス導管事業: 売上高12,155百万円(前年同期比5.5%減)、経常利益529百万円(前年同期比19.8%減)。ガス事業者の設備投資計画が低調。
- 電設・土木事業: 売上高1,249百万円(前年同期比1.2%増)、経常損失19百万円(前年同期は経常利益72百万円)。東京電力パワーグリッド株式会社の設備投資計画に伴う工事で先行して原価が発生。
- 配当方針: 2026年3月期の年間配当予想は45.00円です。前期は42.00円でした。
- 株主還元施策: 自己株式の取得を実施しています。
- M&Aや大型投資: 記載なし。
- 人員・組織変更: 第1四半期会計期間より、報告セグメント区分の変更を行っています。