2026年9月期 第1四半期決算短信[日本基準](連結)
株式会社システムソフト (7527)
決算評価: 悪い主要業績指標
AI財務分析レポート
1. 総評
株式会社システムソフトは、2026年9月期第1四半期(2025年10月1日~2025年12月31日)において、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全てにおいて前年同期比で減収・減益となりました。特に、売上高は16.6%減少し、損失額も拡大しています。これは、オープンイノベーション事業の大幅な減収と、M&Aに伴う企業結合関連費用の増加が主な要因です。一方で、テクノロジー事業は堅調に推移し、売上・利益ともに改善を見せており、今後の成長の柱となる可能性を示唆しています。しかし、全体としては厳しい業績となりました。
2. 業績結果
| 科目 | 当期(2026年9月期第1四半期) | 前期(2025年9月期第1四半期) | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 331百万円 | 397百万円 | △16.6% |
| 営業利益 | △58百万円 | △35百万円 | 損失拡大 |
| 経常利益 | △58百万円 | △35百万円 | 損失拡大 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | △71百万円 | 94百万円 | 大幅減益(損失転換) |
| 1株当たり当期純利益 | △0.85円 | 1.12円 | 大幅減益(損失転換) |
| 配当金 | 記載なし | 0.00円 | - |
業績結果に対するコメント: 当第1四半期は、売上高が前年同期比で16.6%減少しました。これは、オープンイノベーション事業における前期の会社分割による事業継承の影響で大幅な減収となったことが主因です。また、M&Aに伴う企業結合関連費用(専門家報酬等)の発生により、販売費及び一般管理費が増加したことも、営業損失および経常損失の拡大に繋がりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期の黒字から一転して大幅な損失となりました。 セグメント別では、テクノロジー事業が既存案件の堅調な推移により、売上高は前年同期比42.8%増の311百万円、セグメント利益は4百万円(前年同期はセグメント損失14百万円)と大きく改善しました。これは、新たに子会社が加わったことによるグループ体制強化の効果も期待されます。一方、オープンイノベーション事業は、前期の会社分割の影響で売上高が95.0%減少し9百万円、セグメント利益も86.0%減少して0百万円となりました。その他事業は、投資事業を主軸に売上高11百万円、セグメント利益10百万円を計上しました。
3. 貸借対照表(バランスシート)
【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 流動資産 | 3,617 | △799 | | 現金及び預金 | 2,148 | △1,094 | | 受取手形及び売掛金 | 697 | +72 | | 棚卸資産 | 93 | +0.6 | | その他 | 682 | +220 | | 固定資産 | 1,165 | +714 | | 有形固定資産 | 0 | +152 | | 無形固定資産 | 226 | +48 | | 投資その他の資産 | 938 | +665 | | 資産合計 | 4,782 | △86 |
【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 流動負債 | 451 | △1 | | 支払手形及び買掛金 | 123 | △79 | | 短期借入金 | 記載なし | 記載なし | | その他 | 325 | +79 | | 固定負債 | 41 | △21 | | 長期借入金 | 1 | △1 | | その他 | 17 | △3 | | 負債合計 | 492 | △22 |
【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 株主資本 | 3,996 | △70 | | 資本金 | 1,706 | 0 | | 利益剰余金 | △1,245 | △71 | | その他の包括利益累計額 | △5 | +7 | | 純資産合計 | 4,289 | △64 | | 負債純資産合計 | 4,782 | △86 |
貸借対照表に対するコメント: 当期末の資産合計は4,782百万円となり、前期末比で86百万円減少しました。流動資産は現金及び預金の減少が大きく響き、799百万円減少しました。一方で、投資その他の資産が665百万円増加しており、これはM&A等による投資活動の活発化を示唆しています。固定資産は全体で714百万円増加し、特に投資その他の資産の増加が目立ちます。 負債合計は492百万円となり、前期末比で22百万円減少しました。流動負債はほぼ横ばいですが、固定負債は社債の減少等により21百万円減少しました。 純資産合計は4,289百万円となり、前期末比で64百万円減少しました。これは、当期の純損失計上による利益剰余金の減少が主な要因です。 自己資本比率は83.4%と高い水準を維持しており、財務の安全性は良好です。流動比率や当座比率といった短期的な支払い能力を示す指標は、現金及び預金の減少により若干低下している可能性がありますが、詳細なデータがないため断定できません。全体として、資産構成は投資活動の活発化と現金ポジションの低下が見られ、負債は圧縮傾向にありますが、純資産の減少が懸念されます。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | 売上高比率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 331 | △16.6% | 100.0% |
| 売上原価 | 174 | △41.1% | 52.6% |
| 売上総利益 | 156 | +55.8% | 47.4% |
| 販売費及び一般管理費 | 214 | +58.3% | 64.7% |
| 営業利益 | △58 | 損失拡大 | △17.5% |
| 営業外収益 | 5 | △36.5% | 1.5% |
| 営業外費用 | 5 | △32.7% | 1.5% |
| 経常利益 | △58 | 損失拡大 | △17.5% |
| 特別利益 | 0 | △99.9% | 0.0% |
| 特別損失 | 4 | 記載なし | 1.2% |
| 税引前当期純利益 | △63 | △164.4% | △19.1% |
| 法人税等 | 7 | +112.4% | 2.1% |
| 当期純利益 | △71 | 大幅減益(損失転換) | △21.5% |
損益計算書に対するコメント: 当第1四半期の売上高は331百万円と、前年同期比で16.6%減少しました。しかし、売上原価が41.1%とより大きく減少したため、売上総利益は55.8%増加し、売上高比率も47.4%と大幅に改善しました。これは、オープンイノベーション事業の減収が、売上原価の少ない事業であったため、粗利への影響が相対的に小さかったこと、またはテクノロジー事業の粗利率改善によるものと考えられます。 一方で、販売費及び一般管理費が58.3%と大幅に増加しました。これは、M&Aに伴う企業結合関連費用が主な要因であり、この増加が営業利益の赤字拡大(△58百万円)に直結しました。 営業外収益・費用は微減でしたが、特別利益が大幅に減少したこともあり、税引前当期純利益は△63百万円となりました。法人税等が増加したこともあり、最終的な当期純損失は△71百万円となりました。 売上高営業利益率(当期純利益/売上高)は△21.5%と非常に低い水準です。ROE(自己資本利益率)は、当期純損失のため計算できません。コスト構造としては、売上原価のコントロールは改善が見られるものの、販管費の増加が収益性を大きく圧迫しています。
5. キャッシュフロー(記載があれば)
当第1四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されておりません。 ただし、減価償却費およびのれんの償却額は以下の通りです。 - 前第1四半期連結累計期間(2024年10月1日~2024年12月31日):減価償却費 12,874千円、のれんの償却額 1,946千円 - 当第1四半期連結累計期間(2025年10月1日~2025年12月31日):減価償却費 538千円、のれんの償却額 7,139千円
コメント: キャッシュフロー計算書が作成されていないため、詳細な分析はできません。しかし、減価償却費が大幅に減少している一方、のれんの償却額が増加しています。これは、M&Aによる無形固定資産の増加を示唆しています。
6. 今後の展望
- 業績予想: 2026年9月期通期業績予想は、売上高1,800百万円(前期比31.1%増)、営業利益50百万円、経常利益40百万円、親会社株主に帰属する当期純利益22百万円としています。第1四半期の厳しい結果を踏まえると、通期での大幅な回復が期待されます。
- 戦略:
- テクノロジー事業の強化: Web技術をベースとしたシステム開発、RPAソリューション、SaaS提供などを通じて、不動産、情報通信、生損保、教育分野などでの事業拡大を目指します。
- DX領域・RPAソリューション・オープンイノベーションの推進: 新たな価値創造と企業価値向上を目指し、コンサルティング機能の強化も図ります。
- M&Aを含めた事業構造の変革: 資産の見直しを含む体制再構築により、持続的な成長が可能な経営基盤の確立を目指します。
- 人材確保と育成: 業界全体の課題である人材不足に対応するため、積極的な採用と育成に注力します。
- リスク要因:
- 慢性的な人材不足による採用競争の激化と採用コストの増加。
- 物価高の長期化、円安、世界経済の不透明感による国内経済への影響。
- M&Aによるシナジー効果の発現遅延や統合リスク。
- 成長機会:
- AIをはじめとするデジタル技術の進展・普及に伴うIT・DX関連サービスへの需要拡大。
- 新規子会社との連携による事業拡大と収益基盤の強化。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績: テクノロジー事業は堅調に推移し、オープンイノベーション事業は大幅減収となりました。
- 配当方針: 2026年9月期の配当は現時点では未定です。
- 株主還元施策: 具体的な記載はありません。
- M&Aや大型投資: 2025年10月1日付で、SES事業やDXコンサルティング事業等を営む株式会社わさび及び株式会社Green&DigitalPartnersの2社を株式取得により子会社化しました。これにより、テクノロジー事業におけるのれんが54,121千円発生しています。
- 人員・組織変更: 新規子会社の連結化によるグループ体制強化が進んでいます。
総括: 株式会社システムソフトは、第1四半期において売上・利益ともに厳しい結果となりましたが、テクノロジー事業の好調とM&Aによる事業拡大への期待もあります。通期業績予想の達成には、オープンイノベーション事業の回復と、M&Aによるシナジー効果の発現が鍵となります。人材確保・育成という業界共通の課題への対応も、今後の成長を持続させる上で重要となるでしょう。