適時開示情報 要約速報

更新: 2026-02-13 17:29:00
決算 2026-02-13T17:29

2026年3月期 第3四半期 決算短信[日本基準](連結)

株式会社エヌ・シー・エヌ (7057)

決算評価: 悪い

主要業績指標

AI財務分析レポート

1. 総評

株式会社エヌ・シー・エヌの2026年3月期第3四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年12月31日)の業績は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益の全てにおいて前年同期比で減少しました。特に利益面での落ち込みが顕著であり、これは建築基準法改正に伴う建築確認審査の長期化や、景況感の悪化による登録施工店の集客減少が主な要因です。環境設計分野の伸長や子会社の業績はあったものの、主力事業である住宅分野および大規模木造建築(非住宅)分野の不振をカバーするには至りませんでした。この結果を受け、会社は通期連結業績予想を下方修正しています。

2. 業績結果

以下の数値は、株式会社エヌ・シー・エヌの2026年3月期第3四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年12月31日)の連結経営成績です。

科目 金額(百万円) 前年同期比 (%)
売上高(営業収益) 6,141 △3.9
営業利益 89 △57.1
経常利益 67 △67.3
親会社株主に帰属する四半期純利益 27 △70.2
1株当たり当期純利益(円) 9.19 △70.3
配当金(年間予想) 31.00 記載なし

業績結果に対するコメント: 当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は微減にとどまったものの、利益面で大幅な減少となりました。 * 売上高の減少要因: 主な要因として、建築基準法改正(2025年4月施行)に伴う建築確認申請の審査期間長期化による住宅分野の新設住宅着工戸数の減少、および景況感の悪化による登録施工店の集客減少が挙げられます。これにより、SE構法出荷数、構造計算出荷数ともに前年同期比で減少しました。大規模木造建築(非住宅)分野も、前年同期に万博案件を含む大型案件があった反動で売上高が減少しました。一方で、環境設計分野は省エネ計算サービスや長期優良住宅申請サポートサービスの需要増加により、売上高が42.5%増と大きく伸長しました。子会社である株式会社KINO BIM(旧MAKE HOUSE)もMAKE ViZの受注好調により売上高が増加しました。 * 利益の減少要因: 売上総利益は0.9%増と微増でしたが、販売費及び一般管理費が人件費、販売促進費、広告宣伝費の増加により前年同期比9.1%増となったことが、営業利益の大幅な減少に繋がりました。特に、法改正への対応やSE構法の供給体制整備のための投資が販管費を押し上げたと考えられます。 * 特筆すべき事項: * N&S開発株式会社の優先株式売却に伴い、投資有価証券売却益23百万円および受取配当金8百万円を特別利益として計上しました。 * 通期連結業績予想は、建築確認審査の停滞が予想以上に長期化し、第4四半期のSE構法出荷数が計画を下回る見通しとなったため、下方修正されました。

3. 貸借対照表(バランスシート)

以下は、株式会社エヌ・シー・エヌの2026年3月期第3四半期連結会計期間末(2025年12月31日)および前連結会計年度末(2025年3月31日)の貸借対照表です。

【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | 前期比 (%) | |----------------------|----------------|-----------------|------------| | 流動資産 | 5,576 | 1,382 | 32.9% | | 現金及び預金 | 3,168 | 500 | 18.7% | | 受取手形及び売掛金 | 1,352 | 535 | 65.0% | | 棚卸資産 | 1,114 | 552 | 98.0% | | その他 | 73 | △12 | △14.4% | | 固定資産 | 1,301 | △286 | △18.0% | | 有形固定資産 | 340 | △42 | △11.0% | | 無形固定資産 | 330 | △61 | △15.6% | | 投資その他の資産 | 632 | △182 | △22.4% | | 資産合計 | 6,877 | 1,096 | 18.9% |

【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | 前期比 (%) | |----------------------|----------------|-----------------|------------| | 流動負債 | 3,627 | 1,171 | 48.1% | | 支払手形及び買掛金 | 2,872 | 1,727 | 149.4% | | 短期借入金 | 記載なし | 記載なし | 記載なし | | その他 | 754 | 180 | 31.2% | | 固定負債 | 982 | △41 | △4.0% | | 長期借入金 | 26 | △26 | △50.0% | | その他 | 956 | 15 | 1.6% | | 負債合計 | 4,609 | 1,121 | 32.2% |

【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | 前期比 (%) | |----------------------|----------------|-----------------|------------| | 株主資本 | 2,003 | △58 | △2.8% | | 資本金 | 391 | 0 | 0.0% | | 利益剰余金 | 1,658 | △59 | △3.4% | | その他の包括利益累計額 | △6 | △1 | 20.0% | | 純資産合計 | 2,268 | △56 | △2.4% | | 負債純資産合計 | 6,877 | 1,096 | 18.9% |

貸借対照表に対するコメント: * 自己資本比率: 当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は29.0%となり、前連結会計年度末の35.6%から低下しました。これは、負債の増加が純資産の減少を上回ったためです。 * 安全性指標: * 流動比率(流動資産 ÷ 流動負債): 5,576百万円 ÷ 3,627百万円 ≒ 153.7% (前連結会計年度末: 172.4%)。流動比率は低下しましたが、100%を大きく上回っており、短期的な支払い能力に問題はないと考えられます。 * 当座比率((流動資産 - 棚卸資産) ÷ 流動負債): (5,576 - 1,114) ÷ 3,627 ≒ 123.3% (前連結会計年度末: 140.7%)。当座比率も低下しましたが、100%を超えており、安全圏内と言えます。 * 資産・負債構成の特徴: * 資産合計は1,096百万円増加しました。特に現金及び預金が499百万円、売掛金が706百万円増加した一方、投資有価証券が197百万円減少しました。これは、N&S開発株式会社の優先株式売却の影響や、売上債権の増加によるものと考えられます。 * 負債合計は1,152百万円増加しました。特に仕入債務(買掛金、電子記録債務)が1,092百万円と大幅に増加しており、これは事業活動の拡大や仕入サイクルの変化を示唆している可能性があります。 * 純資産合計は56百万円減少しました。これは、当期純利益の計上額を上回る配当金の支払いがあったことなどが要因と考えられます。 * 前期からの主な変動点: 負債、特に流動負債の増加が顕著です。これは、事業活動の活発化に伴う仕入債務の増加や、一時的な資金調達によるものなどが考えられます。

4. 損益計算書

以下は、株式会社エヌ・シー・エヌの2026年3月期第3四半期連結累計期間(2025年4月1日~2025年12月31日)および前第3四半期連結累計期間(2024年4月1日~2024年12月31日)の損益計算書です。

科目 金額(百万円) 前期比(百万円) 前期比 (%) 売上高比率 (%)
売上高(営業収益) 6,141 △251 △3.9% 100.0%
売上原価 4,456 △266 △5.6% 72.6%
売上総利益 1,685 14 0.8% 27.4%
販売費及び一般管理費 1,596 133 9.1% 26.0%
営業利益 89 △119 △57.1% 1.5%
営業外収益 25 14 132.4% 0.4%
営業外費用 46 35 322.7% 0.8%
経常利益 67 △140 △67.3% 1.1%
特別利益 24 23 記載なし 0.4%
特別損失 0 0 記載なし 0.0%
税引前当期純利益 92 △117 △55.9% 1.5%
法人税等 48 △23 △32.4% 0.8%
当期純利益 43 △94 △68.5% 0.7%
非支配株主に帰属する当期純利益 16 △29 △64.4% 0.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 27 △65 △70.2% 0.4%

損益計算書に対するコメント: * 各利益段階での収益性分析: * 売上総利益率は27.4%と、前年同期比でほぼ横ばいでした。これは、売上原価の減少が売上高の減少率を上回ったためです。 * 営業利益率は1.5%と、前年同期の4.9%から大幅に低下しました。これは、販売費及び一般管理費の増加が主な要因です。 * 経常利益率は1.1%と、営業利益率と同様に大幅に低下しました。営業外損益では、持分法による投資損失が前年同期比で増加したことが影響しました。 * 親会社株主に帰属する当期純利益率は0.4%と、非常に低い水準となりました。 * 収益性指標: * ROE(自己資本四半期純利益率): 1.4% (前期比: 4.9%)。ROEも大幅に低下しており、資本効率が悪化しています。 * コスト構造の特徴: 販売費及び一般管理費が売上高比で増加しており、コスト構造の悪化が見られます。これは、法改正対応のための体制強化や、市場環境悪化への対応策に伴う費用増加が影響していると考えられます。 * 前期からの主な変動要因: * 売上高は、住宅分野および大規模木造建築(非住宅)分野の出荷数減少により減少し、環境設計分野の伸長で一部カバーされました。 * 売上原価は、売上高の減少に伴い減少しました。 * 販売費及び一般管理費は、人件費、販売促進費、広告宣伝費の増加により増加しました。 * 営業外費用では、持分法による投資損失が増加しました。 * 特別利益では、投資有価証券売却益が計上されました。

5. キャッシュフロー(記載があれば)

当四半期決算短信には、四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていません。ただし、減価償却費は当第3四半期連結累計期間において127,604千円計上されています。

6. 今後の展望

  • 会社が公表している業績予想: 2026年3月期通期連結業績予想は、当初計画を下回る見通しとなり、下方修正されています。具体的な修正後の数値は、別途公表された「2026年3月期通期連結業績予想の下方修正に関するお知らせ」を参照する必要がありますが、建築確認審査の停滞が予想以上に長期化していることが主な理由です。
  • 中期経営計画や戦略: 会社は、建築基準法改正に伴う構造計算ニーズの拡大を見込み、積極的な事業成長を計画していました。法改正により、木造住宅の省エネルギー性能確保が義務化され、2026年4月からは木造住宅における簡易設計(壁量計算)の基準強化(壁量の増加)が公表されており、同社が提供するSE構法の優位性が高まることが想定されています。この法改正を追い風に、社内体制およびSE構法の供給体制の整備を進める方針です。
  • リスク要因:
    • 建築基準法改正に伴う建築確認審査の長期化が、今後の住宅着工戸数に与える影響。
    • インフレ懸念や金利上昇等に伴う景況感の悪化による、登録施工店の集客への影響。
    • 競争環境の変化。
  • 成長機会:
    • 建築基準法改正による構造計算ニーズの増大。
    • SE構法の優位性向上による市場シェア拡大。
    • 環境設計分野(省エネ計算、長期優良住宅申請サポート)の需要拡大。
    • BIMソリューション事業の展開。

7. その他の重要事項

  • セグメント別業績: 当社グループは、報告セグメントを「木造耐震設計事業」のみとしており、その他の事業の重要性が乏しいため、セグメント情報の記載は省略されています。ただし、本文中では住宅分野、大規模木造建築(非住宅)分野、環境設計分野、子会社及び関連会社の業績について詳細な説明があります。
  • 配当方針: 2026年3月期の年間配当予想は31.00円となっています。
  • 株主還元施策: 記載なし。
  • M&Aや大型投資: N&S開発株式会社の優先株式を売却しました。
  • 人員・組織変更: 子会社である株式会社MAKE HOUSEは、2026年1月1日付で株式会社KINO BIMに社名を変更しました。

【注意事項】 * 本レポートは、提供された決算短信に基づき作成されており、全ての詳細な財務情報は含まれておりません。 * 金額の単位は「百万円」です。 * 「前期比」は、前年同期比を指します。 * 「記載なし」は、提供された情報に該当する記載がなかったことを示します。