2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
株式会社雨風太陽 (5616)
決算評価: 良い主要業績指標
AI財務分析レポート
1. 総評
株式会社雨風太陽の2025年12月期(2025年1月1日~2025年12月31日)の決算は、売上高が前期比微増となったものの、営業損失を大幅に縮小させ、上場来初となる経常利益を計上した点が特筆されます。これは、個人向けサービスにおける運営効率化と旅行事業の譲受、法人向けサービスにおける新規案件の増加が奏功した結果です。当期純損失は継続していますが、収益構造の改善と将来的な成長への期待が持てます。
2. 業績結果
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) |
|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 1,027 | +0.6% |
| 営業利益 | △7 | - |
| 経常利益 | 20 | - |
| 当期純利益 | △4 | - |
| 1株当たり当期純利益(円銭) | △1.71 | - |
| 配当金(円銭) | 0.00 | - |
業績結果に対するコメント: 売上高は前期比0.6%増と微増に留まりましたが、前期に1億5,581万円の営業損失を計上していたのに対し、当期は722万円の営業損失へと大幅に改善しました。これは、販売費及び一般管理費の削減が大きく寄与したと考えられます。また、営業外収益の増加(前期301万円→当期3,309万円)も後押しし、上場来初となる経常利益2,052万円を達成しました。当期純損失は415万円となりましたが、前期の1億6,387万円から大幅に改善しています。これは、特別損失として減損損失2,936万円を計上したことが主な要因です。
3. 貸借対照表(バランスシート)
【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) | |----------------------|----------------|------------| | 流動資産 | 864,617 | - | | 現金及び預金 | 458,160 | - | | 受取手形及び売掛金 | 190,699 | - | | 棚卸資産 | 4,485 | - | | その他 | 216,957 | - | | 固定資産 | 142,353 | - | | 有形固定資産 | 40,171 | - | | 無形固定資産 | 35,459 | - | | 投資その他の資産 | 66,723 | - | | 資産合計 | 1,006,971 | - |
【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) | |----------------------|----------------|------------| | 流動負債 | 456,289 | - | | 支払手形及び買掛金 | 34,681 | - | | 短期借入金 | 50,000 | - | | その他 | 371,608 | - | | 固定負債 | 204,879 | - | | 長期借入金 | 200,000 | - | | その他 | 4,879 | - | | 負債合計 | 661,168 | - |
【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) | |----------------------|----------------|------------| | 株主資本 | 345,802 | - | | 資本金 | 347,992 | - | | 利益剰余金 | △4,146 | - | | その他の包括利益累計額 | 記載なし | - | | 純資産合計 | 345,802 | - | | 負債純資産合計 | 1,006,971 | - |
貸借対照表に対するコメント: 自己資本比率は34.3%であり、前期の33.2%から若干改善しています。流動比率や当座比率といった安全性指標は、詳細なデータがないため算出できませんが、流動負債が流動資産の約半分を占めていることから、一定の安全性は確保されていると考えられます。資産構成としては、現金及び預金が総資産の約45%を占めており、比較的流動性の高い資産を保有しています。負債面では、短期借入金が前期から400億円減少しており、財務体質の改善が見られます。純資産においては、資本金の大幅な減少と利益剰余金の増加(損失の縮小)が見られます。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 (%) | 売上高比率 (%) |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 1,027,929 | +0.6% | 100.0% |
| 売上原価 | 353,132 | - | 34.4% |
| 売上総利益 | 674,797 | - | 65.6% |
| 販売費及び一般管理費 | 682,019 | - | 66.4% |
| 営業利益 | △7,221 | - | -0.7% |
| 営業外収益 | 33,085 | - | 3.2% |
| 営業外費用 | 5,344 | - | 0.5% |
| 経常利益 | 20,518 | - | 2.0% |
| 特別利益 | 記載なし | - | - |
| 特別損失 | 29,362 | - | 2.9% |
| 税引前当期純利益 | △8,843 | - | - |
| 法人税等 | △4,696 | - | - |
| 当期純利益 | △4,146 | - | -0.4% |
損益計算書に対するコメント: 売上総利益率は65.6%と高い水準を維持しています。しかし、販売費及び一般管理費が売上高を上回っており、これが営業損失の主な要因となっています。当期は販売費及び一般管理費を大幅に削減したことで、営業損失が縮小しました。営業外収益の増加は、補助金収入の計上などが寄与しています。特別損失として減損損失2,936万円を計上したため、税引前当期純利益はマイナスとなりました。当期純利益率はマイナス0.4%ですが、前期のマイナス15.9%から大きく改善しており、収益性の回復傾向が見られます。
5. キャッシュフロー(記載があれば)
- 営業活動によるキャッシュフロー: △4,449百万円
- 投資活動によるキャッシュフロー: △44,781百万円
- 財務活動によるキャッシュフロー: △36,000百万円
- フリーキャッシュフロー: 記載なし(営業CF + 投資CFで計算すると△49,230百万円)
キャッシュフローに対するコメント: 営業活動によるキャッシュフローはマイナスとなりましたが、前期のマイナス2億5,000万円から大幅に改善しています。これは、経常利益の黒字化が影響していると考えられます。投資活動によるキャッシュフローは、無形固定資産や有形固定資産の取得による支出が主な要因です。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の純減少が主な要因です。全体として、資金繰りは厳しい状況にあるものの、改善傾向が見られます。
6. 今後の展望
株式会社雨風太陽は、「都市と地方をかきまぜる」というミッションのもと、経済性と社会性の両立を目指しています。2026年12月期は、売上高1,094億円(前期比6.4%増)、営業利益251億円(前期は営業損失)を見込んでおり、上場来初の営業黒字化を目指しています。個人向けサービスでは「ポケットマルシェ」の成長と旅行事業の収益化、法人向けサービスでは関係人口領域や旅行領域での取引拡大を推進する計画です。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績: 個人向けサービスは売上高7億2,624万円(前期比3.7%減)、営業利益1億7,088万円。法人向けサービスは売上高3億169万円(前期比12.8%増)、営業利益4,833万円。
- 配当方針: 2024年12月期、2025年12月期ともに配当金の実施はありません。2026年12月期も配当予想は0円です。
- 株主還元施策: 現時点では特筆すべき株主還元施策は見られません。
- M&Aや大型投資: 2025年4月に株式会社百戦錬磨より旅行予約サイト「STAYJAPAN」を含む旅行サービス事業を譲り受けています。
- 人員・組織変更: 報告セグメントの区分方法を変更しています。