2026年9月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
株式会社トスネット (4754)
決算評価: 悪い主要業績指標
AI財務分析レポート
1. 総評
株式会社トスネットの2026年9月期第1四半期(2025年10月1日~2025年12月31日)の連結業績は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益の全てにおいて前期比で大幅な減少となりました。特に、特別損失の計上が最終利益を大きく押し下げました。売上高の減少は、事業規模縮小や一部事業の落ち込みが影響しており、利益面では人件費増加が圧迫要因となっています。
2. 業績結果
| 科目 | 当期(百万円) | 前期(百万円) | 前期比(%) |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 3,001 | 3,250 | △7.7 |
| 営業利益 | 194 | 374 | △48.2 |
| 経常利益 | 241 | 398 | △39.2 |
| 親会社株主に帰属する四半期純利益 | △10 | 233 | ― |
| 1株当たり当期純利益(EPS) | △2.23円 | 49.66円 | ― |
| 配当金 | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
業績結果に対するコメント: 当第1四半期は、売上高が前年同期比7.7%減の3,001百万円となりました。これは、2025年7月1日に株式会社メーリングジャパンの全株式を譲渡したこと、ロードスタッフ業務及びイベント事業の減少が主な要因です。 利益面では、売上高の減少に加え、賃上げに伴う人件費の増加が営業利益、経常利益を圧迫しました。営業利益は前年同期比48.2%減の194百万円、経常利益は同39.2%減の241百万円となりました。 さらに、特別損失として創業者に対する特別功労金300百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は10百万円の損失となりました。 セグメント別では、警備事業の売上高は3.1%減の2,669百万円となり、セグメント損失14百万円(前期は114百万円の利益)となりました。内訳としては、交通誘導警備が6.1%減、施設警備が3.1%増、列車見張り警備が15.1%増でした。ビルメンテナンス事業は18.0%減、電源供給事業は10.8%減となりました。
3. 貸借対照表(バランスシート)
【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | |------|---------------|-----------------| | 流動資産 | | | | 現金及び預金 | 6,283 | +178 | | 受取手形及び売掛金 | 336 | +58 | | 電子記録債権 | 記載なし | 記載なし | | 警備未収入金 | 1,139 | △35 | | 原材料及び貯蔵品 | 60 | △15 | | その他 | 216 | +16 | | 貸倒引当金 | △1 | 0 | | 流動資産合計 | 8,034 | +220 | | 固定資産 | | | | 有形固定資産 | | | | 建物及び構築物(純額) | 411 | △8 | | 土地 | 1,739 | +228 | | その他 | 466 | +127 | | 有形固定資産合計 | 2,616 | +347 | | 無形固定資産 | | | | のれん | 200 | △11 | | その他 | 48 | △2 | | 無形固定資産合計 | 248 | △13 | | 投資その他の資産 | | | | 投資有価証券 | 339 | +14 | | 投資建物(純額) | 3 | +1 | | 投資土地 | 72 | 0 | | 会員権 | 3 | △1 | | 繰延税金資産 | 226 | +47 | | その他 | 154 | △178 | | 貸倒引当金 | △2 | 0 | | 投資その他の資産合計 | 795 | △116 | | 固定資産合計 | 3,659 | +221 | | 資産合計 | 11,692 | +419 |
【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | |------|---------------|-----------------| | 流動負債 | | | | 短期借入金 | 350 | 0 | | 1年内返済予定の長期借入金 | 135 | △3 | | 未払法人税等 | 127 | △86 | | 未払消費税等 | 219 | +7 | | 未払費用 | 778 | +93 | | 賞与引当金 | 77 | △59 | | リース債務 | 48 | △1 | | その他 | 642 | +357 | | 流動負債合計 | 2,375 | +306 | | 固定負債 | | | | 長期借入金 | 282 | △31 | | 退職給付に係る負債 | 343 | +4 | | その他 | 368 | +293 | | 固定負債合計 | 993 | +266 | | 負債合計 | 3,368 | +571 |
【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | |------|---------------|-----------------| | 株主資本 | | | | 資本金 | 783 | 0 | | 資本剰余金 | 767 | 0 | | 利益剰余金 | 6,764 | △182 | | 自己株式 | △108 | +23 | | 株主資本合計 | 8,206 | △159 | | その他の包括利益累計額 | | | | その他有価証券評価差額金 | 96 | +9 | | 退職給付に係る調整累計額 | 22 | △2 | | その他の包括利益累計額合計 | 118 | +7 | | 純資産合計 | 8,324 | △152 | | 負債純資産合計 | 11,692 | +419 |
貸借対照表に対するコメント: 当第1四半期末の総資産は11,692百万円となり、前期末比で419百万円増加しました。主な増加要因は、土地の取得(+228百万円)や現金及び預金の増加(+178百万円)です。 負債合計は3,368百万円となり、前期末比で571百万円増加しました。特に流動負債の「その他」(+357百万円)と固定負債の「その他」(+293百万円)が増加しており、詳細な内訳の確認が必要です。 純資産合計は8,324百万円となり、前期末比で152百万円減少しました。これは、株主への配当金支払い(171百万円)により利益剰余金が減少したことが主な要因です。 自己資本比率は71.2%となり、前期の75.2%から低下しましたが、依然として高い水準を維持しており、財務の健全性は保たれています。流動比率(流動資産÷流動負債)は約3.38倍、当座比率((流動資産-棚卸資産)÷流動負債)は約2.77倍となり、短期的な支払い能力も十分であると判断できます。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比(百万円) | 売上高比率(%) |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 3,001 | △249 | 100.0% |
| 売上原価 | 2,021 | △79 | 67.3% |
| 売上総利益 | 980 | △170 | 32.7% |
| 販売費及び一般管理費 | 786 | +10 | 26.2% |
| 営業利益 | 194 | △180 | 6.5% |
| 営業外収益 | 50 | +24 | 1.7% |
| 営業外費用 | 2 | +0 | 0.1% |
| 経常利益 | 242 | △156 | 8.1% |
| 特別利益 | 96 | +78 | 3.2% |
| 特別損失 | 304 | +304 | 10.1% |
| 税引前当期純利益 | 34 | △382 | 1.1% |
| 法人税等 | 44 | △138 | 1.5% |
| 当期純利益 | △10 | △244 | -0.3% |
損益計算書に対するコメント: 当第1四半期の売上高は3,001百万円と、前期比7.7%減少しました。売上原価も2,021百万円と減少しましたが、売上高の減少率よりも小幅であったため、売上総利益は980百万円と前期比170百万円減少しました。売上総利益率は32.7%となり、前期の35.4%から低下しました。 販売費及び一般管理費は786百万円と、前期比で10百万円増加しました。これは、賃上げに伴う人件費の増加が主な要因と考えられます。 これらの結果、営業利益は194百万円と前期比で大幅に減少しました。営業利益率は6.5%となり、前期の11.5%から低下しました。 営業外収益は助成金収入や受取賃貸料の増加により49百万円となりました。 特別利益として、保険金受取額が96百万円計上されました。一方、特別損失として創業者への特別功労金300百万円が計上されたため、税引前当期純利益は34百万円となりました。 法人税等を差し引いた当期純利益は、10百万円の損失となりました。 ROE(自己資本利益率)は、当期純利益がマイナスであるため計算できません。
5. キャッシュフロー(記載があれば)
当第1四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていません。 ただし、注記によると、当第1四半期連結累計期間に係る減価償却費(のれんを除く無形固定資産に係る償却費を含む。)は36,369千円、のれんの償却額は11,325千円でした。
6. 今後の展望
2026年9月期の連結業績予想に変更はなく、売上高12,260百万円(前期比3.0%増)、営業利益880百万円(同2.3%増)、経常利益990百万円(同2.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益760百万円(同0.3%増)を見込んでいます。 通期では増収増益を計画していますが、第1四半期の業績を踏まえると、下期での巻き返しが重要となります。 警備業界においては、警備員の高齢化が進む一方で、第二の職場としての定着も見られます。同社は、交通誘導警備、施設警備、列車見張り警備等の警備事業及び電源供給事業の受注拡大を通じた事業規模の拡充及び収益基盤の強化に努める方針です。 リスク要因としては、経済状況の変動、特に米国の通商政策による影響が挙げられています。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績:
- 警備事業:売上高2,669百万円(前期比3.1%減)、セグメント損失14百万円(前期は114百万円の利益)。
- ビルメンテナンス事業:売上高41百万円(前期比18.0%減)、セグメント利益2百万円(前期は2百万円の損失)。
- 電源供給事業:売上高290百万円(前期比10.8%減)、セグメント利益66百万円(前期比48.3%減)。
- 配当方針: 2026年9月期の年間配当予想は37.00円となっています。
- 株主還元施策: 配当予想は公表されていますが、具体的な株主還元施策に関する詳細な記載はありません。
- M&Aや大型投資: 記載なし。
- 人員・組織変更: 2025年7月1日に連結子会社であった株式会社メーリングジャパンの全株式を譲渡し、連結の範囲から除外しました。これにより、「メーリングサービス事業」は報告セグメントから除外されました。