2026年6月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
あい ホールディングス株式会社 (3076)
決算評価: 悪い主要業績指標
AI財務分析レポート
1. 総評
あい ホールディングス株式会社の2026年6月期第2四半期(中間期)決算は、売上高が大幅に増加したものの、親会社株主に帰属する中間純利益が大幅に減少するという、利益面で厳しい結果となりました。売上高はセキュリティ機器事業、情報通信事業、設計事業の好調により26.2%増を達成しましたが、カード機器及びその他事務用機器、情報機器事業の減収、および一部事業における構造改善費用や段階取得に係る差損といった特別損失の計上が、利益を大きく押し下げました。この結果、決算評価は「悪い」と判断されます。
2. 業績結果
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 40,778 | +26.2% |
| 営業利益 | 4,645 | +19.6% |
| 経常利益 | 5,432 | +44.8% |
| 当期純利益 | 6,196 | -56.3% |
| 1株当たり当期純利益(EPS) | 記載なし | 記載なし |
| 配当金 | 記載なし | 記載なし |
業績結果に対するコメント: 売上高は、情報通信事業へのナカヨ社の連結子会社化(前年同期はセグメント損失1億7千3百万円から当期はセグメント利益3億9千2百万円へ改善)や、設計事業における構造設計の安定受注と大口耐震診断の進捗(前年同期比217.5%増)などが牽引し、大幅な増加となりました。営業利益も同様に増加しましたが、経常利益は為替差益の発生などによりさらに増加しました。しかし、当期純利益は、前年同期に計上された負ののれん発生益(142億9千6百万円)の反動や、当期に計上された固定資産売却益(38億3千5百万円)があったものの、事業構造改善費用(24百万円)や段階取得に係る差損(51億6千4百万円)などの特別損失が響き、大幅な減少となりました。
3. 貸借対照表(バランスシート)
【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 流動資産 | | | | 現金及び預金 | 51,227 | +13.5% | | 受取手形及び売掛金 | 17,895 | +0.4% | | 棚卸資産 | 15,300 (商品及び製品+仕掛品+原材料及び貯蔵品) | +4.8% | | その他 | 2,430 | -10.2% | | 固定資産 | | | | 有形固定資産 | 30,804 | -7.4% | | 無形固定資産 | 3,243 | -2.7% | | 投資その他の資産 | 19,461 | -7.5% | | 資産合計 | 142,473 | +1.1% |
【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 流動負債 | | | | 支払手形及び買掛金 | 6,555 | -4.4% | | 短期借入金 | 記載なし | 記載なし | | その他 | 11,252 (未払法人税等+賞与引当金+製品保証引当金+受注損失引当金+有償支給取引に係る負債+その他) | +11.6% | | 固定負債 | | | | 長期借入金 | 記載なし | 記載なし | | その他 | 10,463 (リース債務+退職給付に係る負債+その他) | -10.8% | | 負債合計 | 28,889 | +0.2% |
【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 株主資本 | | | | 資本金 | 5,000 | 0.0% | | 利益剰余金 | 85,468 | +3.2% | | その他の包括利益累計額 | 4,736 | +25.8% | | 純資産合計 | 113,584 | +1.4% | | 負債純資産合計 | 142,473 | +1.1% |
貸借対照表に対するコメント: 自己資本比率は79.5%(前期77.7%)と、引き続き高い水準を維持しており、財務の健全性は良好です。流動資産は現金及び預金の増加により増加しましたが、固定資産は減少しています。負債合計はほぼ横ばいですが、流動負債の「その他」が増加しており、未払法人税等の増加が主な要因と考えられます。純資産は利益剰余金の増加やその他の包括利益累計額の増加により増加しました。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | 売上高比率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 40,778 | +26.2% | 100.0% |
| 売上原価 | 24,548 | +39.8% | 60.2% |
| 売上総利益 | 16,230 | +10.0% | 39.8% |
| 販売費及び一般管理費 | 11,584 | +6.5% | 28.4% |
| 営業利益 | 4,645 | +19.6% | 11.4% |
| 営業外収益 | 819 | +421.0% | 2.0% |
| 営業外費用 | 32 | -89.0% | 0.1% |
| 経常利益 | 5,432 | +44.8% | 13.3% |
| 特別利益 | 3,860 | -74.4% | 9.5% |
| 特別損失 | 99 | -98.3% | 0.2% |
| 税引前当期純利益 | 9,193 | -29.8% | 22.5% |
| 法人税等 | 2,997 | +385.0% | 7.4% |
| 当期純利益 | 6,196 | -56.3% | 15.2% |
損益計算書に対するコメント: 売上総利益率は39.8%と、前期の36.3%から改善しました。これは売上原価の増加率が売上高の増加率を下回ったためです。販売費及び一般管理費は売上高の増加率よりも低い伸びに抑えられました。営業利益は19.6%増加しましたが、経常利益は営業外収益の増加(為替差益4億2千8百万円など)によりさらに大きく増加しました。しかし、当期純利益は、前期に計上された巨額の負ののれん発生益の反動や、当期に計上された特別損失(事業構造改善費用、段階取得に係る差損など)の影響で大幅に減少しました。売上高営業利益率は11.4%(前期12.0%)と微減、ROEなどの収益性指標は記載がありませんが、当期純利益の減少はROEの低下に繋がると考えられます。
5. キャッシュフロー
- 営業活動によるキャッシュフロー: 44億9千6百万円(前年同期は17億8千8百万円の収入)
- 投資活動によるキャッシュフロー: 65億2千2百万円(前年同期は139億5千6百万円の収入)
- 財務活動によるキャッシュフロー: △56億7千1百万円(前年同期は25億5千万円の支出)
- フリーキャッシュフロー: 営業活動によるCF + 投資活動によるCF = 44億9千6百万円 + 65億2千2百万円 = 110億1千8百万円(前年同期は157億4千4百万円)
キャッシュフローに対するコメント: 営業活動によるキャッシュフローは大幅に増加しており、本業での資金創出力は改善しています。投資活動によるキャッシュフローは、有形固定資産の売却収入などが主な要因で、前年同期に比べて収入額は減少しました。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いと子会社株式の取得により支出超過となりました。フリーキャッシュフローは大幅なプラスとなっており、資金繰りは良好であると考えられます。
6. 今後の展望
連結業績予想に変更はなく、2025年8月19日付で公表された通期の連結業績予想が維持されています。具体的な業績予想の数値は記載がありませんが、今後の業績修正の必要が生じた場合には速やかに開示されるとのことです。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績:
- セキュリティ機器: 売上高 74億6千4百万円 (+2.2%)、セグメント利益 30億5千5百万円 (+1.2%)
- カード機器及びその他事務用機器: 売上高 10億7千9百万円 (-27.5%)、セグメント利益 1億6百万円 (-73.1%)
- 情報機器: 売上高 62億3千7百万円 (-9.7%)、セグメント利益 1千2百万円 (-93.0%)
- 計測機器: 売上高 24億5千4百万円 (-0.2%)、セグメント利益 3億1千2百万円 (-8.9%)
- 情報通信: 売上高 135億5百万円 (+150.5%)、セグメント利益 3億9千2百万円 (前年同期は損失)
- 設計事業: 売上高 33億4百万円 (+32.7%)、セグメント利益 5億3千2百万円 (+217.5%)
- 配当方針: 記載なし
- 株主還元施策: 記載なし
- M&Aや大型投資: 連結子会社となったナカヨ社の通信機器事業が情報通信セグメントに新たに加わりました。また、財務活動における子会社株式の取得による支出(27億5千8百万円)がありました。
- 人員・組織変更: 記載なし