2026年6月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)
工藤建設株式会社 (1764)
決算評価: 非常に良い主要業績指標
AI財務分析レポート
1. 総評
工藤建設株式会社の2026年6月期第2四半期(中間期)決算は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益の全てにおいて、前年同期比で大幅な増加を記録しました。特に、建設事業における大型工事の進捗が売上を大きく押し上げ、利益率の改善にも寄与しました。不動産事業も堅調に推移し、全体として収益力が強化された結果となっています。中期経営計画で掲げる「収益力の強化」が着実に進展していることが伺える決算内容です。
2. 業績結果
| 科目 | 当期(2025年7月1日~2025年12月31日) | 前期(2024年7月1日~2024年12月31日) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 12,528百万円 | 10,383百万円 | +20.7% |
| 営業利益 | 615百万円 | 334百万円 | +83.8% |
| 経常利益 | 587百万円 | 282百万円 | +108.1% |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 350百万円 | 243百万円 | +43.7% |
| 1株当たり中間純利益 | 281.92円 | 196.30円 | +43.7% |
| 配当金(中間配当) | 記載なし | 記載なし | - |
| 配当金(期末配当) | 117.00円(予想) | 117.00円 | - |
業績結果に対するコメント: 売上高の増加は、主に建設事業における大型工事の進捗によるものです。建設事業の売上高は前年同期比34.4%増の77億66百万円となり、営業利益も同90.7%増の6億23百万円となりました。特に建設部門の売上高は48.0%増、営業利益は124.0%増と大きく伸びています。住宅部門も売上高は微減ながら営業利益は増加しました。不動産事業も賃貸収入の堅調さから売上高5.6%増、営業利益66.4%増と好調でした。介護事業は入居率向上により売上高は2.4%増となりましたが、コスト増加の影響で営業利益は12.3%減となりました。全体として、建設事業と不動産事業の好調さが利益の大幅な増加に貢献しました。
3. 貸借対照表(バランスシート)
【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 流動資産 | 9,169 | +16.8% | | 現金及び預金 | 3,657 | +13.9% | | 受取手形及び売掛金 (完成工事未収入金等) | 4,850 | +16.2% | | 棚卸資産 (貯蔵品) | 88 | +133.8% | | その他 | 447 | +19.6% | | 固定資産 | 10,071 | +10.4% | | 有形固定資産 | 4,160 | +4.5% | | 無形固定資産 (のれん含む) | 708 | 記載なし (新規取得の可能性) | | 投資その他の資産 | 5,203 | +2.7% | | 資産合計 | 19,240 | +13.4% |
【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 流動負債 | 7,949 | +17.3% | | 支払手形及び買掛金 (工事未払金等) | 1,311 | -21.3% | | 短期借入金 | 3,090 | +33.2% | | その他 | 3,547 | +14.1% | | 固定負債 | 5,627 | +16.9% | | 長期借入金 | 2,680 | +34.9% | | その他 | 2,947 | +10.1% | | 負債合計 | 13,576 | +17.1% |
【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 株主資本 | 5,491 | +4.0% | | 資本金 | 867 | 0.0% | | 利益剰余金 | 4,221 | +5.1% | | その他の包括利益累計額 | 174 | +59.4% | | 純資産合計 | 5,664 | +5.3% | | 負債純資産合計 | 19,240 | +13.4% |
貸借対照表に対するコメント: 自己資本比率は29.4%となり、前期の31.7%から低下しましたが、依然として健全な水準を維持しています。流動資産は完成工事未収入金等の増加により全体として増加しました。負債面では、短期借入金および長期借入金が増加しており、これは事業拡大に伴う資金調達や運転資金の増加を示唆しています。無形固定資産に「のれん」が計上されており、これは企業結合(M&A等)によるものと考えられます。純資産は利益剰余金の増加により微増しました。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | 売上高比率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収益) | 12,528 | +20.7% | 100.0% |
| 売上原価 | 10,483 | +18.2% | 83.7% |
| 売上総利益 | 2,045 | +31.6% | 16.3% |
| 販売費及び一般管理費 | 1,430 | +20.9% | 11.4% |
| 営業利益 | 615 | +83.8% | 4.9% |
| 営業外収益 | 64 | +171.6% | 0.5% |
| 営業外費用 | 92 | +20.9% | 0.7% |
| 経常利益 | 587 | +108.1% | 4.7% |
| 特別利益 | 0 | -100.0% | 0.0% |
| 特別損失 | 0.09 | -100.0% | 0.0% |
| 税引前当期純利益 | 587 | +68.6% | 4.7% |
| 法人税等 | 237 | +126.9% | 1.9% |
| 当期純利益 | 350 | +43.7% | 2.8% |
損益計算書に対するコメント: 売上高の増加に伴い、売上原価も増加しましたが、売上総利益率は16.3%と前期の15.0%から改善しました。これは、建設事業における大型工事の収益性の高さや、不動産事業の好調さが寄与したと考えられます。販売費及び一般管理費も増加しましたが、売上高の伸び率を下回ったため、営業利益は大幅に増加しました。営業外収益の増加は、助成金収入の増加などが要因と考えられます。経常利益は、売上総利益の増加と営業外収益の増加が後押しし、大幅な伸びとなりました。当期純利益は、法人税等の増加により伸び率は鈍化しましたが、絶対額としては増加しました。売上高営業利益率は4.9%と、前期の3.2%から大きく改善しています。
5. キャッシュフロー
| 科目 | 当期(2025年7月1日~2025年12月31日) | 前期(2024年7月1日~2024年12月31日) |
|---|---|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | △353百万円 | △2,608百万円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | △365百万円 | △410百万円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 1,473百万円 | 2,112百万円 |
| フリーキャッシュフロー | △718百万円 | △3,018百万円 |
キャッシュフローに対するコメント: 営業活動によるキャッシュフローは、売上債権の増加や仕入債務の減少などにより、前期と比較して大幅に改善しましたが、依然としてマイナスとなりました。これは、建設業特有の工事進行基準による影響や、売上拡大に伴う運転資金の増加が要因と考えられます。投資活動によるキャッシュフローは、定期預金の預入や有形固定資産の取得支出などによりマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金および長期借入金の増加によりプラスとなりました。フリーキャッシュフローはマイナスですが、前期と比較して改善傾向にあります。
6. 今後の展望
2026年6月期の通期業績予想は、売上高11.0%増、営業利益△6.2%減、経常利益△21.7%減、親会社株主に帰属する当期純利益△36.5%減と、下期にかけて減益を見込んでいます。これは、第2四半期で計画を上回る進捗であったものの、第3四半期以降の工事進捗や新規受注動向を見極める必要があるためです。中期経営計画では「収益力の強化」、「人財力の強化」、「サステナビリティの推進」を掲げており、今後もこれらの施策を推進していく方針です。建設業界における人材不足や資材価格の高騰、不動産業界の地価上昇、介護業界の人材不足やコスト増加といった外部環境の変化に、どのように対応していくかが重要となります。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績: 建設事業、不動産事業ともに好調で、特に建設事業の大型工事進捗が業績を牽引しました。介護事業は売上は増加しましたが、利益は減少しました。
- 配当方針: 2026年6月期は期末配当117円を予想しており、前期と同額です。
- 株主還元施策: 配当金による株主還元を継続しています。
- M&Aや大型投資: 無形固定資産に「のれん」が計上されており、企業結合があった可能性が示唆されます。
- 人員・組織変更: 中間期において、連結範囲の重要な変更として株式会社松下工商が新規連結されています。